参院選の東京選挙区に立候補している候補者が、3年近くにわたって住民登録を行っていなかったことが判明しました。当然、今回の参院選にあたって、候補者本人が自分自身が投票できない事態となっています。
 選挙の投票には、市区町村が管理する選挙人名簿への登録が必要です。通常は各市区町村の住民基本台帳に基づき登録されます。選挙区内で投票するには、各選挙の公示(告示)の3か月以上前までに住民票の届け出が済んでことが条件となります。
 海外に転居した人の場合は、転出届を提出後4か月がたつと自動的に選挙人名簿から抹消されます。通常は帰国した際に転入届を出しますので選挙権は復活しますが、転入届の提出を怠ると、選挙の公示日まで3か月を切っている場合は、投票ができない状態となってしまいます。
 この候補者が立候補表明したのは、5月22日です。4月11日より以前に、転入届を地元市区町村に出さなくれば、自分自身に投票することはできなかったわけです。
 候補者の説明では、4月下旬には転入届を提出したということですが、海外赴任から帰国した2004年6月以降、約3年間、国内では住所不定という扱いになっていたことになります。
 この期間に行われた参議院選挙、衆議院選挙、都知事選、都議選などすべての選挙は投票していないことになります。
 と同時に、住民税も納めていないのではという疑念が持たれています。住民税は1月1日現在で住民登録のある市区町村および都道府県に納税義務が発生します。したがって、この候補者が4月下旬に住民登録を行ったとすれば、来年の1月1日現在で、今年の所得を基準に納税額が決まり、来年の6月から納付が始まることになります。マスコミ等には源泉徴収されていたとの説明がなされていますが、常識的には今現在も、住民税は納めていないのではないかと推測されます。
 なお、立候補すること自体は、日本国籍を保有していれば公選法上まったく問題はありません。
 国会議員(候補者)の資質として、大きな疑問が残る出来事です。
丸川珠代氏、選挙権なし…NYから帰国後3年、転入届未提出
スポーツ報知(2007/7/17)
 元テレビ朝日アナウンサーの丸川珠代氏(36)=自民・東京選挙区=が7月16日、期日前投票を門前払いされた。丸川氏は約3年前に海外勤務から帰国しているのに、今年4月まで転入届を未提出。投票権が消滅した状態だった。同氏は「忙しくて(転入手続きを)忘れてしまって」と釈明したが、ここ3年選挙に行っていないのではという疑惑も浮上。とりあえず貴重な1票は確実に失ってしまった。
 この日午後、期日前投票のため笑顔で新宿区役所に入った丸川氏。しかし30分たっても出てこない。そして陣営スタッフが沈痛な表情で現れた。
 「仕事でニューヨークに住んでいて、帰国した際に転入届を出し忘れていて投票ができませんでした」と関係者は説明した。丸川氏は03年6月から約1年、テレ朝のニューヨーク支局に勤務。04年6月に帰国した。だが転入手続きを忘れ今年の4月下旬になって急きょ行ったという。丸川氏は新宿区在住だが転入届を出してから3か月が経過しないと区の選挙人名簿に登録されない。そのため選挙権が“消滅”していた。
 区役所から出てきた丸川氏は「投票ができないことが分かりました。ニューヨークから戻ってきて、すぐに転入の手続きしなければいけないのに忙しくて忘れてしまって…。すいませんでした。ごめんなさい」と頭を下げた。
 今年4月に転入届を出したのであれば帰国以来、投票に一度も行っていないことになる。事実であれば、05年9月の衆院選も今年4月の都知事選も棄権。石原ファミリーの全面支援を受けながら、慎太郎知事に1票を投じることもなかったのか。元報道キャスターとしては何とも痛い失態。関係者は「忙しくて恐らく(選挙には)行っていないでしょう。(同じマスコミの)みなさんもそうでしょ?」と話す。
 さらに転入手続きが済んでいなければ、帰国してから今年4月まで、どこに住民税を払っていたのかも疑問となる。この点について丸川氏は帰宅後に源泉徴収票を発見したという。事務所も「04〜06年まで住民税を払っていたことを確認しました」としたが、どこに払っていたかについては依然として「分かりません」とのこと。「(もし不備があれば)法的な手続きは早急に行いたいが…」と関係者は力なく話した。