
この橋は鉄筋コンクリート製で、上下8車線の高速道路の橋梁です。全長300メートルほどで、高さ約20メートル。橋は1967年に建造され、ミネアポリスとセントポールを結ぶ幹線道路として通勤などで一日平均約20万台もの車が利用していました。
橋梁の崩落の危険性は日本にも存在
こうした橋梁の「高齢化問題」は日本にも現に存在しています。1960年代からの高度成長期に急造された橋は、今建築後30年から40年が過ぎました。一般道路の橋14万カ所のうち、建て替えの目安となる「50年以上」が経過した橋は06年度は全体の6%でしたが、16年度に20%に急上昇し、2026年度に約半数・47%に達します。

米国の2年に1度よりも頻度は少ないが、国道は5年に1度の定期点検で橋の裏側まで調べています。しかし年間約1000億円の国の補修費の多くは大規模補修が必要な緊急対策に使われ、予防保全には十分に回っていないと、専門家は現状を指摘しています。
地方の実態はより深刻です。国交省が2月に実施した調査によると、回答があった市区町村の約9割にあたる1567自治体が定期点検を行っていませんでした。
国地方を含めたすべての橋梁の安全点検を、計画的に進める必要があります。
