問われる藤田幸久参議院議員の監督責任
 9月17日、民主党の藤田幸久参議院議員(茨城選挙区)の公設秘書・佐々木明宏容疑者が、新宿区内で覚せい剤や大麻を隠し持っていたとして警視庁に逮捕されました。
 藤田参議院議員は、この事実を3日間公表せず、佐々木秘書を解雇した後、20日になってはじめて事実関係を公にしました。
 警視庁の調べによると、佐々木秘書は9月17日の未明、新宿区の路上で覚せい剤0.47グラムと大麻樹脂3.92グラムを隠し持っていたとして、覚せい剤取締法違反などの疑いがもたれています。
 新聞報道によると、方向指示器を出さずに車を運転していたため警察官が職務質問したところ、車の運転席の下から覚せい剤などが見つかったと言われています。佐々木秘書は当初、職業を「会社員」と偽っていたということです。
 佐々木元秘書は、藤田幸久参議院議員がことし7月の選挙で初当選したことを受け、8月から第二公設書として、地元事務所で勤務していました。県内で行われる会合などで、藤田参議院議員の代理として出席することも多く、周囲は驚きの声を寄せています。
 藤田参議院議員は、民主党の次の内閣の防衛副大臣や国際局副局長を務めていましたが、責任をとって党役職を全て辞任しています。
 民主党は、覚醒剤や大麻に係わる不祥事が続発しています。現職の公設秘書の不祥事には、議員本人の監督責任は免れません。党役職の辞任ではすまされない、重い責任があることを自覚すべきです。
参考:藤田幸久参議院議員のHP

 なお、藤田参議院議員は21日付のブログで、「職務時間外の、個人のプライベートな行為とはいえ」と記述し、自身の監督責任がないことを強調しています。この姿勢が不祥事を生む温床となっています。さらに、18日には佐々木秘書を解雇しておきながら、その事実を3日間も公表しなかった理由は、一言も触れられていません。本質的に有権者への説明責任を果たそうという姿勢が欠如していると言わざるを得ません。
佐々木秘書の逮捕と、私の役職辞任のお詫び
藤田幸久Blog(2007/9/21)
昨日は多くの皆様にお騒がせをいたしまして申し訳ございません。
私の秘書をしておりました佐々木明宏(25歳)が、17日(月)未明、麻薬所持によって新宿で逮捕されました。イラン人から覚せい剤、大麻その他を買った後、交通警察官の職務質問で発覚したとのこと。あり得ない、あってはならないことが起こり、痛恨の極みです。
私は、9月18日付で、彼を即刻解雇いたしました。そして、事実関係がわかった本日、記者会見を開きました。
職務時間外の、個人のプライベートな行為とはいえ、元の部下がお騒がせしましたことを、心からお詫び申し上げます。
私が捜査に全面協力することは勿論、佐々木君にも協力するよう弁護士を通じて伝えました。そして私はネクスト防衛副大臣など民主党の役職を辞して、自らの襟を正したいと思います。
今後は、国民の皆様の信頼を裏切ることのないよう、一層の努力を傾注して参ります。
秘書としての佐々木君は、不眠不休で私を支え、25歳の若さにも拘わらずまとめ役を務め、参議院選挙での私の当選に貢献してくれました。他の議員や労働組合関係者にも評判がよく、それだけに今回のことは残念でたまりません。
罪をしっかりと償い、人生の再スタートを切ってほしいと思います。
国民の皆様のご理解とご支援の程心からお願い申し上げます。


藤田参院議員の秘書逮捕
覚せい剤所持・民主党役職辞任へ
茨城新聞(2007/9/21付け)
参考写真 民主党・藤田幸久参院議員(57)=茨城区選出=の公設秘書(25)が覚せい剤所持などで警視庁に逮捕されていたことが20日明らかになった。藤田氏は同日記者会見し、秘書の逮捕を謝罪した。この上で「民主党のすべての役職を辞し自らの襟を正したい」と述べ、党国際局副局長などの辞任でけじめをつける考えを示した。秘書は既に解雇したという。
 覚せい剤取締法違反などの現行犯で逮捕されたのは藤田氏の公設第二秘書、佐々木明宏容疑者。
 佐々木容疑者は去る17日午前1時50分ごろ、東京都新宿区で車を運転中、ウインカーの出し忘れで警察官に停止を求められ、その際、車内の運転席の下に覚せい剤約0.5グラムと大麻樹脂約4グラムを隠し持っているのが見つかった。「外国人から買った」「5、6年前から学生時代の友人に誘われ使っていた」などと供述しているという。
 佐々木容疑者は、藤田氏が2003年11月の衆院選(東京12区)に出馬した際陣営の選挙ボランティアとなり、当選後は私設秘書を務めた。藤田氏が参院選への出馬を表明した今年2月以降は、同氏のスケジュール管理などを担当。当選後の先月下旬、公設秘書に登用した。今回の逮捕翌日の18日付で解雇した。佐々木容疑者は幼少期から都内や千葉県で暮らし、本県とはこれまで直接の緑はないという。
 佐々木容疑者について、藤田氏は「勤務ぶりはまじめ。朝早くから夜遅くまでよく働いてくれた。(逮捕は)寝耳に水。今思い返せば、選挙後も相当疲れ切っていたと感じる」と述べた。
 藤田氏は日立市出身。衆院当選2回。7月の参院選に茨城区から出馬しトップ当選。現在は、民主党「次の内閣」防衛副大臣と党国際局副局長に就いている。藤田氏は19日、鳩山由紀夫幹事長らに役職辞任の考えを伝えた。
 大畠章宏党県連代表は「参院選で多くの支援を受けた直後だけに衝撃は大きい。県民におわびしたい」と語った。