日立市内の渋滞を緩和するために、現在、国道6号線の日立バイパスの工事が行われています。参考写真来春(平成20年3月)には、国道6号田尻町交差点から国道245号旭町交差点までの区間4.7キロが供用される計画となっています。しかし、その南側の区間に関しては、建設費が高額に及ぶことや海岸環境を保全する声が高まっていることなどから、計画の見直しが検討されています。
 日立市では、都市計画決定後、事業未着手のまま20年以上も経過していることから、平成19年に「日立都市計画道路再検討委員会」を設置し、1.国道6号日立バイパス(旭町=河原子町)、2.県道鮎川停車場線(国道245号より海側)、3.国道245号(鹿島町・弁天町)の3路線について詳細な検討が必要との中間報告を7月30日にまとめました。
 これを受けて、10月9日、樫村千秋日立市長は「日立道路検討会」へ計画の再検討を行うよう要請を行いました。
 日立道路検討会では、再検討を進めるにあたって、より多くの市民の声を活かして行うために「パブリック・インボルブメント(PI)方式」を採用することを決定しました。今後、「PI実施事務局」を新たに設置し、市民とのコミュニケーションを図りながら計画の見直しを進めていきます。
パブリック・インボルブメント(PI)方式
 PI(Public Involvements)方式とは、直訳は「住民を巻き込む」こと。施策の立案や事業の計画・実施等の課程で、関係する住民・利用者や国民一般に情報を公開した上で、公共事業の施策を立案する過程で地元住民などから幅広く意見を募り、計画決定に生かしていく手法。立案過程で住民と行政が政策の問題点など情報を共有して透明性を高めることで、実施段階での実現性が高まるとされています。米、英、仏などでは、道路建設時にルール化されています。