自民、領収書をすべて公開 政治とカネ 譲歩案示す
朝日新聞(2007/11/22)
政治資金の透明化をめぐる与野党ワーキングチームの会合が22日、国会内で開かれ、自民党は1円以上の政治資金の支出について領収書をすべて公開する具体案を各党に示した。一定額以上の領収書は総務省に提出し、それ未満の領収書は政治団体が保管し、いずれも情報公開の対象とする案だ。最大の焦点だった領収書の公開基準で自民党が事実上、民主党など各党に歩み寄ったことで、今国会中に政治資金規正法改正案が成立する可能性が出てきた。
自民党の具体案では、総務省に提出する領収書は一定額以上とし、その金額以上の開示請求に対しては従来通り応じて公開する。一定額未満の領収書は各政治団体の管轄とし、具体的には主たる住所となっている国会議員の各事務所などで保管。開示請求があれば、各事務所から公開する。
一定額について、同党は1万円か3万円のいずれかにする方針で、各党と協議する。
領収書保管などの事務を総務省だけではなく各政治団体にも課すことで、同党が主張してきた「行政コストの肥大化防止」に見合う形にした。領収書を開示請求する際は、その複写(コピー)代を利用者に負担させる案も検討している。
ただ、今後の検討課題として(1)各事務所が開示請求に応じない場合の対応(2)領収書の黒塗り作業を誰が担うのか(3)各事務所分の開示請求について窓口をどこに置くのか、といった点も指摘した。
11月22日、政治資金の透明化をめぐる与野党ワーキングチームの会合が開かれ、公明党が強く求めていたすべての政治資金の領収証を公開することについて、自民党が対案を提示しました。
1万円〜3万円の一定額以上の領収書は総務省に提出し、それ未満の領収書は政治団体が保管するというものです。いずれも情報公開の対象とするするため、市民団体やマスコミなどの開示請求があれば、公開する義務が生じます。
案だ。最大の焦点だった領収書の公開基準で自民党が事実上、民主党など各党に歩み寄ったことで、今国会中に政治資金規正法改正案が成立 領収書保管などの事務を総務省だけではなく各政治団体にも課すことで、「行政コストの肥大化防止」に対応するものです。
ただ、個人情報保護のため個人名などを隠す墨塗りの作業をどの段階で行うかなど、まだ検討課題が残っています。