渋滞緩和など喫緊の課題解決につながる高速道路料金を値下げへ
参考写真 11月21日、公明党の北側一雄幹事長は定例の記者会見で、「年末の道路特定財源問題の議論で、公明党としても高速道路料金の引き下げができるよう、しっかり取り組みたい」と力説しました。
 井手よしひろ県議や公明党日立市議団は、日立市内の一般道の渋滞を緩和するために、並行して走る常磐道の料金引き下げを強く要望しています。2001年春には署名運動を行い、短期間に38,500人の署名をいただくなど、日立市民の盛り上がりもあり、現在までに4回の割引社会実験が行われています。
 常磐道の日立南太田IC=日立北IC間を5割引を行うことを、改めて要望してまいりたいと思います。
高速料金、来年度値下げ 政府、道路財源を投入
朝日新聞(2007/11/23)
 政府は来年度からガソリン税(揮発油税)などの道路特定財源を元手に高速道路料金を値下げする方針を固めた。10年間にわたって年1000億〜3000億円程度の国費を投入する方向で検討する。平均5〜10%程度分の値下げが可能になる。ただ、道路特定財源のうち一般財源に回す分が減る可能性があるうえ、国費による値下げは民営化された道路会社の自助努力を妨げるおそれもあり、今後議論を呼びそうだ。
 全国一律の値下げではなく、どの路線を対象にするかは今後検討する。(1)都市部の高速道路の渋滞緩和(2)高速道路と並行した一般道路の渋滞緩和(3)物流業者の負担軽減――などの効果が期待できる路線に絞る方向だ。原則として自動料金収受システム(ETC)の利用者向けになりそうだ。
 具体的な手法は、今年6月から行っている値下げの実証実験を参考にする。例えば、川崎市と千葉県木更津市を結ぶ「東京湾アクアライン」で普通車2320円(ETCの場合)の通行料は朝夕に限り、1500円に下げられている。首都圏の他の高速道路の渋滞緩和が狙いだ。地方でも一般道路の渋滞緩和を目的に山陽自動車道や東北自動車道の一部など全国約50カ所で特定の時間帯に料金を割り引いている。
 政府内で検討されているのは、国費を使った債務の一部肩代わりだ。旧道路関係4公団には道路建設などのために約40兆円の債務があり、民営化で日本高速道路保有・債務返済機構に引き継がれている。この債務の一部を国が引き継ぎ、国費で返済する方向。機構の元利払い負担が軽くなるため、結果的に、高速道路会社6社は値下げができるようになる。
 1000億〜3000億円の国費は、ガソリン税などで集められる道路特定財源(07年度の国税分は3・4兆円の見込み)の一部を回す。昨年12月の道路特定財源の見直しについての閣議決定でも、高速道路料金引き下げなどの「新たな措置」を講ずるとしている。国土交通省も今月発表した道路整備中期計画の素案で高速道路料金値下げなど関連事業を賄うため、10年で3兆円以上を求めていた。
 ただ、道路関係4公団は05年10月に民営化されている。小泉元首相のもとで進められた道路公団改革も、民営化会社の自助努力による借金返済や料金値下げが狙いだった。値下げのための国費投入は、そうした原則に反する可能性がある。