宇都宮・高崎・常磐線の東京駅乗り入れ工事の着手について
東日本旅客鉄道株式会社(2008/3/26)
 JR東日本では、現在、上野止まりとなっている宇都宮・高崎・常磐線の列車を東京駅に乗り入れるルート(以下「東北縦貫線」)の工事に、2008年5月より着手いたします。
 東北縦貫線の整備により、宇都宮・高崎・常磐線の各方面から東海道線東京・新橋・品川方面への直通運転が可能となり、並行する山手線や京浜東北線の混雑が大幅に緩和されるほか、乗り換えの解消や所要時間の短縮が可能となります。なお、完成は2013年度を予定しており、具体的な輸送計画については今後検討を進めてまいります。

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 JR東日本では、3月26日、上野から東京駅間を結ぶ「東北縦貫線」の建設に着手することを正式に発表しました。現在、東京〜上野間の在来線は、山手線と京浜東北線のみとなっていますが、新たに宇都宮・高崎・常磐線を東京駅に乗り入れるルート「東北縦貫線」を新設するとしています。新幹線と在来線の安全・安定輸送を確保しながら工事を進める方針です。
 JR東日本によると、東北縦貫線の上野〜東京間では途中停車を行いません。宇都宮線など三線は東京駅で東海道線ホームに入り、そのまま東海道線に直結するために、横浜方面への直通運転も可能になります。
 工事の総延長は上野〜東京駅間の約3.8キロ。このうち秋葉原〜神田駅間の約1.3キロ区間は、東北新幹線の上に高架線を新設します。
 残り2.5キロ区間は現在営業に使っていない線路を改良して使用することにしてます。新規の用地取得はなく、総事業費は約400億円程度と見込まれています。
 開通後は、朝の通勤ラッシュ時に全国で最も混雑する山手線と京浜東北線の上野〜御徒町駅間が、現在の混雑率210%以上から180%以下に緩和される見通しです。今後、三線のうちどの線の列車の乗り入れを優先させるかなど、ダイヤの検討を具体的に行っていきます。
 茨城県内の常磐線沿線の市町村では、東京駅乗り入れを求める声が高まっています。現在は、優先列車である「スーパーひたち」並びに「フレッシュひたち」の東京駅直通が有力視されています。しかし、通勤電車の乗り入れを求める声も強く、つくばエクスプレス(TX)と競合する区間だけに、今後、JR東日本の対応が注目されます。
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参考:宇都宮・高崎・常磐線の東京駅乗り入れ工事の着手について(PDFファイル)