暫定税率の撤廃でガソリン価格は、20円税以後値下がりを示しているようです。消費者側には大きな混乱はありませんが、石油販売店では中小零細の業者への深刻な影響が懸念されています。
 ところで、日本のガソリン価格は世界的に見てどの程度なのかという質問を頂きました。古し資料しか見あたらなかったのですが、灯台もと暗しで財務省の資料が、非常に良くまとまっていましたので紹介します。
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 財務省が、IEA「エネルギー価格と税(2007年第3四半期)」より取りまとめた資料です。日本の消費税は、付加価値税に区分されています。日本の個別間接税は、揮発油税及び地方道路税です。当然、暫定税率は期限切れ前の数値です。円への換算レートは、2008年上半期に適用される基準外国為替相場及び裁定外国為替相場で換算されています。
 こうして比較すると、日本のガソリンはOECD諸国の中ではむしろ低いことには驚かされます。OECD29カ国中7カ国が、リッター当たり200円を超えています。炭素税などの環境保護のための税金が重いことに要因があるようです。
 民主党は暫定税率の無条件撤廃を主張していますが、本当に必要な議論は、その使い道の議論です。暫定税率を維持して、特定財源も含めた一般財源化を図ることが重要だと思います。そして、最低限必要な道路整備の財源を確保し、地球環境を守るための費用に道路特定財源を配分していく方向が望まれます。どう考えても、民主党はその運動の方向性を間違えとしか、いいようがありません。
参考:最新の世界中のガソリン価格一覧表(GIGAZINより)
参考:OECD諸国のガソリン1リットル当たりの価格と税(2007年第2四半期)