毎回の年金から2ヶ月分の保険料が天引きされます
国保の保険料は支払う必要がありません

 75歳以上を対象に今月1日スタートした長寿医療制度(後期高齢者長寿医療制度)で、年金からの保険料天引きが、今日(4月15日)から始まりました。
 保険料の天引きに対して、マスコミでは不満の声が声高に報道されていますが、果たしてお年寄りのとって不都合な制度なのでしょうか。
 政府が天引き方式を導入したのは、お年寄りにも「支払い能力に応じた公平な負担」を求めるとともに、保険料を確実に徴収し、行政コストを減らすのが狙いです。
 今まで、国民健康保険の保険料を納めていた方は、銀行振り込みなどでわざわざ保険料を納める必要がありました。保険料は、義務として納める必要があるのですから、手数が大幅に減ることになります。
 こうしたメリットをマスコミは丁寧に告知すべきです。
参考写真 数日前、あるお年寄りから「国保の保険料を取られて、後期高齢者保健の保険料を天引きされたのでは、生活が出来なくなる」という声を聞きました。新しい長寿医療保険が、国保の他に導入されていると勘違いしていたのです。「もう国保の保険料は払わなくても良い」と説明すると、それなら保険料がだいぶ安くなると喜んでくださいました。こうした最も基本的なことを、しっかりと広報できていないことに問題があると思います。
 茨城県内の市町村の場合、国民健康保険の加入者であれば、所得が平均以下であればほとんど保険料は安くなります。基礎年金年額79万円の単身者と厚生年金201万円の単身者(資産なしの場合)のケースを比較した資料が右の表です。基礎年金だけの場合は、4800円から12000円も負担が軽減されます。また、厚生年金201万円の場合も、11000円から24400円安くなります。
 長寿医療制度が、いかに所得が低い方にはやさしい制度設計になっているか、ご理解いただけると思います。