2割超が目的外使用 公立小中校図書購入費
朝日新聞(2008/5/11)
 文部科学省が07年度、公立小中学校の図書購入費として県内の44市町村に交付した約4億7千万円のうち、実際に予算計上されたのは約3億6千万円にとどまることがわかった。国からの交付額に対する「予算措置率」は約77%で、20%超が他の目的に使われていた。交付金の全額を図書費に充てられない厳しい財政事情を反映しており、購入費自体も06年度より20%近く減った。
 文科省は学校図書を整備しようと、02年度から5年間に年約130億円を、07年度からは年約200億円を全国の市町村に交付している。図書費にどれだけ使うかは市町村の裁量に任されている。
 県内で07年度に小中学校合わせて予算措置率が100%を下回ったのは44市町村のうち35市町村。06年度より11市町村増えた。下回った理由について、多くの自治体は「その他の財政事情のため」と文科省に回答している。
 予算措置率が2年連続で県内最低だった五霞町は、07年度17・3%(06年度33・4%)と大きく割り込んだ。同町は小中学校ともに、図書整備率を示す文科省の「図書標準」を県内で唯一達成している。「図書は十分あり、本の寄付もあったので、予算配分にメリハリをつけた」と町教委。学校側の要望で体育用具や補助教材などの購入に充てたという。
 坂東市は06年度の図書購入費約414万円が、07年度には約353万円に減った。市教委は「全体的に教育予算が減っているので減らさざるを得なかった」と打ち明ける。
 一方、2年続けて措置率100%以上の図書購入費を計上したのは、龍ケ崎市や常陸太田市、大子町など8市町。自治体の財政力より、学校図書に対する考え方が影響しているようだ。
(以下略)

 文部科学省では、学校図書館図書費について、「学校図書館図書整備5か年計画」に基づき地方財政措置を行っています。平成14年度〜平成18年度の5年間では単年度約130億円(総額約650億円)、平成19年度〜平成23年度の5年間では単年度約200億円(総額約1000億円)を地方交付税で措置することにしています。
 平成18年度までは、小学校では18学級の基準学校で一校当たり45万1000円、中学校で15学級の基準学校で76万7000円が予算措置されることになっていました。平成19年度は、小学校が68万8000円、中学校が116万2000円となっています。
 しかし、地方自治体の厳しい財政状況を反映して、平成19年度は地方交付税199億8700万円の内、78%しか実際の図書購入には予算化されていませんでした。45億円あまりが、他の予算に流用されたことになります。
平成19年度学校図書の予算額と交付税措置額(全国)
 予算額交付税措置額措置率
小学校93億4000万円108億8400万円85.8%
中学校62億5300万円91億300万円68.7%
合 計155億9300万円199億8700万円78.0%

 一方茨城県においては、平成19年度、小学校では83.7%、中学校では82.2%、合計で83.1%しか実際の図書購入には使われていませんでした。
平成19年度学校図書の予算額と交付税措置額(茨城県)
 予算額交付税措置額措置率
小学校2億1827万円2億5750万円84.8%
中学校1億4891万円2億1826万円68.2%
合 計3億6718万円4億7576万円77.2%

参考:学校図書館図書関係予算措置状況調べ(平成18,19年度)の結果について
参考写真