7月24日、井手よしひろ県議ら茨城県議会文教治安のメンバーは、県外調査の一環として、鹿児島県教育庁より、子供たちのネット環境を守る取り組みの聞き取り調査を行いました。
参考写真 鹿児島県教委では、今年2月、小中高校の公的なホームページ以外に児童、生徒などが情報交換の場などとして作成した「学校裏サイト」に関するパンフレットを作成し、保護者に配布しました。更に5月には、全公立校計942校を対象にアンケート調査を行いました。
 その結果、鹿児島県内では「学校裏サイト」が334件確認され、内216件が問題サイトであることがわかりました。
 過去1年間に「裏サイト」の有無について確認作業を行ったのは612校(65%)。「裏サイト」の数は、は小学校9件、中学校159件、高校166件が確認されました。
 このうち悪口が書き込まれたり、実や写真などの個人情報が掲載されたりした「問題サイト」は216件ありました。内訳は小学校3件、中学校120件、高校93件でした。学校側では「問題サイト」が確認され次第、書き込みの削除や書き込んだ本人への指導、被害者へのケアなどを行っています。
 意見交換では井手県議が、各学校ではだれが中心となって「裏サイト」の調査を行ったのか、調査に当たって事前の研修などは行ったのか、二点質問しました。鹿児島県教委の義務教育課長は、各学校に対し事前研修などは行っておらず、学校内で教務主任や教頭が自主的に調査を行ったと説明しました。調査を行った学校は全体の65%で、パスワードが掛かって閲覧できなかったサイトなど含めると、「裏サイト」の数は相当数に上ると考えられます。
 井手県議は、3月議会、6月議会で「裏サイト」の実態調査と対応策の具体化を強く求めています。
学校裏サイト334件 鹿県教委が実態調査 
64%「内容に問題」

(西日本新聞2008/6/11)
 鹿児島県内の公立の小中高校、特別支援学校が把握する非公式(学校裏)サイト数は334件あり、そのうち64.7%の216件について、学校が書き込み内容に問題があると判断していることが10日、分かった。県議会の一般質問で原田耕藏教育長が答弁した。
 県教委のまとめによると、2007年4月から08年5月までに、公立小中高校など合わせて942校中、612校が、インターネット掲示板などを調査。自校に関するサイトの有無などをチェックした。
 その結果、各学校が自校に関連があると判断した学校裏サイト数は小学校9件、中学校159件、高校166件。特別支援学校はゼロ件だった。他人や学校への誹謗(ひぼう)中傷など、学校側が「問題がある」と判断したサイト数は、小学校3件、中学校120件、高校93件だった。
 県教委の杉元羊一生徒指導監は「確認できた学校だけの結果であり、実際はもっと多いのではないか」と分析。情報モラル教育の充実を図るとしている。県教委が学校裏サイトに関する調査結果を公表したのは初めて。

鹿児島県教委が作成したネットいじめ対策パンフレット