参考写真 11月4日、茨城県国民健康保険団体連合会を舞台にした10億円を超える巨額横領事件で、業務上横領罪に問われた元会計課主任森知勇被告に、懲役14年の実刑判決が言い渡されました。(水戸地裁・鈴嶋晋一裁判官)
 新聞報道によると、森被告は内部監査の対象ではない歳計外現金会計や斡旋物資会計から横領を繰り返し、数十億円規模の残高がある高額医療費特別会計から1000万円規模で歳計外会計に振り替えていました。担当裁判官は、「信頼を裏切り、出納担当職員としての知識を悪用し、狡猾、悪質」と厳しく指摘しました。
 連合会は判決が確定し次第、約10億円の弁済を求めて損害賠償請求訴訟を起こす方針です。
 森被告は横領した約9060万円を弁償していますが、これ以上の弁償のめどは立っていません。
 県国保連は、責任ある役職者の退職金から任意返金、人件費圧縮、経費削減などの自助努力で7年以内に全額返還する計画を遂行中です。
 既に、事件の責任を負う形で、事務局長ら幹部4人が諭旨免職処分となっています。6月から、管理職の給与を削減するなどして、着服額の補填に取り組んでいます。
 計画では人員削減で7億円分の補填を見込んでおり、現時点で全職員の1割超に当たる23人を減らしました。
 裁判官から、「被告人が自首するまで犯行に気づかなかったのだから、監督体制に問題があったことはうかがえる」と指摘された監督体制については、公認会計士による外部監査の導入などで再発防止を図ることにしています。
(写真は、茨城県国保連合会が入居している県市町村会館)
茨城県国保連合会による損害金の補填計画
補填内容補填金額内訳など
管理監督者からの補填1億500万円理事長等の非常勤役員(18名)の報酬額の返上:800万円
事務局長・会計課長・次長・出納係長:4180万円
平成17年から平成19年度に在籍し退職した管理監督者(常務理事・事務局長):2680万円
平成17年から平成19年度に在籍し退職した課長級職員6名:2840万円(直接の管理監督者ではないために補填協力を要請)
職員給与のカット3億100万円今後7年間の給与カット
常務理事(1名):8%
管理職員(15名):給与・賞与7%、管理職手当50%
係長以上職員(66名):給与・賞与4.5%
一般職員(54名):給与・賞与2.5%
人件費の抑制7億100万円職員数15名の削減:2億8600万円
派遣社員(17名)を廃止さい臨時職員(13名)を嘱託職員(12名)へ雇用形態変更:3億3600万円
時間外勤務の抑制:7900万円
維持管理手当の縮減7400万円公用車の台数見直し、2階分室の返却、事務所経費の削減
合計11億8100万円 

 井手よしひろ県議は、県国保連の補填の状況について、10月末現在の状況を聴き取り調査しました。それによると、既に6月から給与・賞与の減額は始まっています。懲戒免職となった管理監督者4名からの補填は、4180万円中2380万円が完了し、残金は分割で返済されることになっています。平成17年から平成19年度に在籍し退職した管理監督者(常務理事・事務局長)の補填分2680万円中200万円が補填され、残金は分割となります。平成17年から平成19年度に在籍し退職した課長級職員6名については、直接の監督責任がないため任意の補填協力とされていますが、現在交渉中です。