政府・与党が先月末に取りまとめた新経済対策の大きな柱である2兆円規模の「定額給付金」が実施に向け前進しました。公明党の高木陽介広報室長の「『額給付金』と新経済対策」と題する動画を掲載いたします。
12日に、自民、公明の与党両党が取りまとめた「定額給付金」の支給額は1人当たり1万2000円で、18歳以下の子どもや65歳以上の高齢者には8000円を加算。夫婦と子ども(18歳以下)2人の4人家族で6万4000円の支給となります。中低所得者に恩恵が手厚いのが特徴です。
焦点だった所得制限の設定は、支給窓口となる市区町村の判断に委ねます。所得制限を設ける場合は年収から必要経費(給与所得者の場合は給与所得控除)を差し引いた所得で1800万円(給与収入換算で2074万円)を下限とすることになりました。詳しい支給方法は、総務省が11日に設置した「定額給付金実施本部」で今後検討していく方針です。
物価高や金融危機に伴う景気減速が鮮明になる中で、厳しいやり繰りを強いられている家計を支援する施策として定額給付金への期待は高まりつつあります。
今や、収入の伸び悩みと物価高が続くかつてない異常事態に、家庭の生活防衛意識は高く、これに景気悪化による先行き不安も加わって消費の落ち込みは著しい。消費の低迷は、企業収益の悪化を通じてさらなる収入減を招くなど、景気の歯車を逆回転させかねません。こうした中、金融危機の震源地である米国でオバマ次期大統領が勤労世帯の95%を対象に減税を行う方針を示すなど、減税は各国の景気対策の潮流になりつつある。
公明党が主張してきた「定額減税」を基とする定額給付金も、収入を貯蓄に回す余裕がない中、消費を下支えする効果が期待でき、日々の生活に苦しむ家計にとって大きな救いとなるのは明らかです。事実、「固くなった財布のひもを緩める効果がある」(10月31日付「北海道新聞」)などと評価の声も多いことも事実です。
にもかかわらず、いまだに「バラマキ」などとの批判があるのは理解に苦しみます。本来、バラマキとは特定の業界だけに支援を講じる不公平なものを指し、生活支援が必要な国民全員を対象とする定額給付金には的外れの批判です。財源に関しても、赤字国債を発行せず、公明党が取り組んできた特別会計改革の結果、財政投融資特別会計の準備金(積立金)を充て、有効に活用することにしています。
結局、バラマキ批判は厳しい国民生活の現状を理解できない庶民感覚とかけ離れた鈍感な主張といわざるをえません。
マクロに見れば、給付金総額と同等又はそれを上回る支出増があれば「景気浮揚効果有り」なんでしょうけど、苦しい庶民にしてみれば、そんなの関係ネエ〜です。
「政府もこんなに苦労しているんだからますます財布のひもを締めよう」と考えてもいいし、「5万円入ったから半分ぐらいは余分に使おうか」でもいいでしょう。
給付金を大切に扱う人が増えるのが重要なのであって、マクロ指標がどう動くかの責任を給付金効果に押しつけるべきではないと思っています。