12月16日、国が1524億円の巨費を投じ、8年かけて茨城県東海村の日本原子力研究開発機構(原子力機構)東海研究開発センターに建設してきた「J−PARC(大強度陽子加速器施設)」の利用開始記念式典が、関係者300人を集めて開催されました。J−PARCは「粒子で物を見る顕微鏡」ともいわれ、原子力機構と高エネルギー加速器研究機構(高エネ機構)の共同事業で建設が進められてきました。年間数千人の研究者の利用が予測される世界最高レベルの開放型の研究施設です。
くす玉割りのオープニングセレモニーで記念式典は開会。日本原子力研究開発機構岡崎俊雄理事長、高エネルギー加速器研究機構鈴木厚人機構長、橋本昌県知事が主催者挨拶を行いました。橋本知事は、「ノーベル賞級の物理学の基礎研究が大きく進展すること期待します。また、県が設置した2本の中性ビームを活用し、新事業や新産業の創出が図られることを多いに期待したい」(取意)と挨拶しました。
その後、来賓の挨拶に続きJ−PARC永宮正治センター長が施設共用に向けた現況報告を行いました。永宮センター長は、2008年のノーベル物理学賞を受賞した南部陽一郎先生、小林誠先生、益川敏英先生の理論がJ−PARCでの研究でさらに深化されていくことを紹介しました。
最後に、新世代研究所伊達宗行理事長が「J−PARCの成立」と題して記念講演を行いました。
くす玉割りのオープニングセレモニーで記念式典は開会。日本原子力研究開発機構岡崎俊雄理事長、高エネルギー加速器研究機構鈴木厚人機構長、橋本昌県知事が主催者挨拶を行いました。橋本知事は、「ノーベル賞級の物理学の基礎研究が大きく進展すること期待します。また、県が設置した2本の中性ビームを活用し、新事業や新産業の創出が図られることを多いに期待したい」(取意)と挨拶しました。
その後、来賓の挨拶に続きJ−PARC永宮正治センター長が施設共用に向けた現況報告を行いました。永宮センター長は、2008年のノーベル物理学賞を受賞した南部陽一郎先生、小林誠先生、益川敏英先生の理論がJ−PARCでの研究でさらに深化されていくことを紹介しました。
最後に、新世代研究所伊達宗行理事長が「J−PARCの成立」と題して記念講演を行いました。
いばらき量子ビーム研究センター稼働
茨城県は2001年に策定した「サノエンスフロンティア21構想」の具体策として今回、工費約10億円をかけてNTTの研修施設を改修し「いばらき量子ビーム研究センター」を整備しました。
鉄筋4階建ての建物で、J−PARCの利用者用に109の研究室・会議室(一部が貸し出し用)と20の実験室(県は8室)を完備し、1平方メートル当たり月額1000円の利用料を払えば誰でも研究室を借りることができる開放システムを採用しました。
また、県はJ−PARCの物質・生命科学実験施設の23本のビームラインの内2本を使い「材料構造解析装置」と「生命物質構造解析装置」の2本の中性子ビーム実験装置を設置しました。
この実験装置の運営は茨城大学に委託され、「材料構造解析装置」は結晶構造や磁気構造の解析に適し、水素吸収合金や大容量小型電池、高密度磁気メモリー開発への応用が期待されています。「生命物質構造解析装置」はタンパク質などの分子構造の結合や機能に寄与する水素・水和構造が解析でき、がんなどの難病治療薬の開発などに利用されます。
問い合わせは県科学技術振興室(029−301−2532)まで。
参考:J−PARC(大強度陽子加速器施設)ホームページ
鉄筋4階建ての建物で、J−PARCの利用者用に109の研究室・会議室(一部が貸し出し用)と20の実験室(県は8室)を完備し、1平方メートル当たり月額1000円の利用料を払えば誰でも研究室を借りることができる開放システムを採用しました。
また、県はJ−PARCの物質・生命科学実験施設の23本のビームラインの内2本を使い「材料構造解析装置」と「生命物質構造解析装置」の2本の中性子ビーム実験装置を設置しました。
この実験装置の運営は茨城大学に委託され、「材料構造解析装置」は結晶構造や磁気構造の解析に適し、水素吸収合金や大容量小型電池、高密度磁気メモリー開発への応用が期待されています。「生命物質構造解析装置」はタンパク質などの分子構造の結合や機能に寄与する水素・水和構造が解析でき、がんなどの難病治療薬の開発などに利用されます。
問い合わせは県科学技術振興室(029−301−2532)まで。