国交省 高速道値下げ案を決定、パブリックコメントを実施
 1月16日、国土交通省は2008年度第2次補正予算案に盛り込んだ高速道路料金引き下げの具体策を発表しました。
 これによると、普通車以下は土・日、祝日、東京、大阪の大都市圏以外どこまで走っても上限1000円とし、1000円を下回る区間は終日半額にします。平日は全車種対象に3割引き(一部時間帯は半額)とする。首都高速は日曜と祝日に、阪神高速は土・日、祝日に現行700円区間を500円へ下げます。
参考写真 現行の片道料金は、例えば水戸=青森(常磐道・磐越道・東北道の619km)が9,850円ですが、1000円で済むことになります。
 この土日祝日の大幅値下げ策は、観光目的で休日に高速道路を利用される方で、平均利用距離が約70km以上の利用は約3割。高速道路料金は70km利用して2000円となり、5割引で1,000円になることや、わかり易さの観点から、1,000円を上限とすることで、長距離利用の新たな需要を喚起して、地域の観光振興など活性化を行うことが目的です。国交省では、事前アンケートでは、多くの利用者が遠くまで利用したいと回答しており、日帰り旅行や宿泊旅行の回数の増加が期待されるとしています。
 また、平日は高速料金を3割引します。これは、高速道路を使った物流は、昼間は短距離輸送、夜間は長距離輸送が多く行われており、地方の中小物流業者の短距離輸送についても割引を導入して、地方における物流コストを引下げ、地域産業の活性化を促すためです。事前アンケートでは、多くの物流事業者の方が、高速道路の利用が増えると回答しており、経費の節減やドライバーの方の負担軽減も期待されます。さらに、深夜の割引を拡充し、22時から24時を3割引、24時から4時までを5割引とします。
 井手よしひろ県議らが強く求めていた圏央道などの一般有料道路にも割引が適用されるようになります。全線利用で3割引、連続利用150〜300円の値引きとなります。(「圏央道はETC通勤割引の対象外!!」2007/4/18付けブログ)
 以上の割引は自動料金収受システム(ETC)の利用者が対象ですが、新たに、ETC車載器の分割払い購入者には5250円を助成することになりました。
 これらの料金引き下げの必要経費は5000億円で2次補正予算成立後、早くれば3月中にスタートし、2年間の予定で行われます。

(2009/3/4更新)
 3月4日午後、2008年度第2次補正予算の関連法案が、衆院本会議で憲法の規定により3分の2以上の賛成多数をもって、再可決され成立しました。高速道路の料金割引は、3月28日からスタートし、2011年3月27日までの2年間、実施されることになりました。