会見後に握手をする橋本知事(左)とアシアナ航空ヒョン・ドンシル日本地域本部長 2月2日午後、韓国アシアナ航空は茨城県庁内で記者会見を行い、来春3月開講予定の茨城空港に定期便を就航させることを発表しました。
 就航するのは茨城空港=ソウル(仁川)空港で、1日1便のディリー運行となります。使用する機材はエアバスA320になる見込み。アシアナ側では黒字達成のラインとして年間搭乗率75%を掲げ、両国から年間3万8000人の乗客を期待。両国の利用割合は、日本から65%、韓国から35%を想定しています。茨城空港の利用者数としては往復で2人とカウントしますので、7万6000人となります。
 さらに、開港後数ヶ月の間に茨城空港=釜山空港にも週3便程度就航させることも発表しました。
 アシアナ航空は、アメリカのエア・トランスポート・ワールド誌で「エアライン・オブ・ザ・イヤー2009」を韓国航空会社では初めて受賞するなど、安全性とサービスの高さで高く評価されています。
 記者会見行ったアシアナ航空のヒョン・ドンシル日本地域本部長は、茨城空港への就航理由について「これからも日本と韓国の人の往来はより一層活発になっていく。その中において、首都圏空港としての役割は(茨城空港は)成田空港、羽田空港にはない可能性を期待している」と述べました。就航理由については、ゴルフ場が近くに多数あり景気が回復すればゴルフ客が多数見込めることや成田、羽田の利用枠だけでは多様な運用が出来ないことなどを指摘しました。さらに、プザン空港への就航も、当初は週3便であるが、出来るだけ早くディリーに増強したいと語りました。
 アシアナ航空は、静岡空港や福島空港にも就航していますが、静岡空港が1日1便、福島空港が週3便となっています。開港当初から2路線を就航させるアシアナ航空の茨城空港を重要視する戦略が明確になってきました。
茨城空港に初路線、仁川便 開港まで1年でようやく決定
共同通信(2009/2/2)
アシアナ航空のエアバスA320 韓国のアシアナ航空は2日、ソウル近郊の仁川国際空港と、2010年3月開港予定の茨城空港(茨城県小美玉市)を結ぶ便を開港時から1日1往復運航すると発表した。
 茨城空港の路線開設は初めてで、開港が1年後に迫りようやく路線が決定した。県によると、地方空港で国際線が先に決定するのは異例という。
 県は当初、国内線を中心に誘致したが、国内大手は慎重姿勢。このため海外の航空会社にも首都圏の空港としてアピールし、昨年7月には橋本昌知事が自らソウルを訪れ、アシアナ航空の会長に就航を要請していた。
 同社の玄東実専務は同日、茨城県庁で記者会見し「日韓の人の往来が活発化する中、成田と羽田では十分な(便数の)供給ができない。首都圏の第3空港として期待している」と述べた。
 同社は年間約2万8000人の利用客を目標にしている。開港後の状況をみて、週3往復程度の釜山便も検討するという。
 茨城空港は、航空自衛隊百里基地を民間共用化し、既存の2700メートルの滑走路と平行に新滑走路を建設する計画。
【アシアナ航空】
大韓航空に次ぐ韓国第2の航空会社で1988年設立。本社ソウル。90年にソウル―東京便の就航で国際線に進出し、現在は韓国国内のほか国際便54路線を持ち17カ国に乗り入れる。日本でも羽田、成田のほか仙台や中部、広島、熊本など15空港に乗り入れ、ソウルや釜山と結んでいる。従業員数は約6900人(日本では120人)。航空機の保有は61機。
(写真上:会見後に握手をする橋本知事(左)とアシアナ航空ヒョン・ドンシル日本地域本部長、写真下:アシアナ航空のエアバスA320)
参考:アシアナ航空の日本語ホームページ
アシアナ航空、茨城空港への就航決める−茨城/仁川線をデイリーで運航
TRAVEL VISION(2009/02/03)
 アシアナ航空(OZ)は2月2日、2010年3月開港予定の茨城空港への就航を表明した。茨城/仁川線を毎日1便の週7便で運航する計画。OZにとって茨城空港は日本で17番目の定期便就航地となり、茨城/仁川線は22番目の定期便路線となる。さらに、時期は未定なものの、茨城/釜山線の定期便運航も週3便程度で計画している。茨城/仁川線には141席のエアバスA320‐200型機、または177席のエアバスA321‐200型機を使用する。
 OZは、茨城空港利用者にとって韓国二大都市へ渡航しやすくなるとともに、仁川経由のフライトで世界各都市に訪問しやすくなる利便性をアピールする。一方、韓国人訪問者にとっても茨城県をはじめとする北関東方面への訪問が便利になるとして相互交流の活性化に期待する。OZは首都圏の需要の取り込みをねらい、今後プロモーションの戦略を検討する方針。
茨城空港、「ローコスト体制」に評価−2010年首都圏空港拡張に向けて他空港と差別化
 茨城空港では、OZ就航に向けて07年夏頃から働きかけてきていた。茨城県企画部空港対策課長の薮中克一氏は、「OZが茨城空港を地方空港ではなく首都圏空港として捉えて、羽田、成田、茨城という首都圏のネットワーク強化につながると判断したと聞いている」と話す。また、茨城県には韓国人向けの観光素材となるゴルフ場やショッピングセンターがあるため、「地域としてのポテンシャルもあった」との見解を示す。さらに、「空港のターミナル設計をシンプルにしたことでコスト削減につながることをOZが評価した」と説明する。
 茨城空港は成田と羽田の2空港の再拡張と同じ年の2010年3月に開港することから、路線獲得のハードルが高くなっているとの見方があった。薮中氏は、「状況は厳しい」と認めたうえで、「他空港と差別化をはかる」ことが戦略と説明。具体的には、クアラルンプールのLCCターミナルやシンガポールのチャンギ空港バジェット・ターミナル、ゴールドコースト空港を参考に、航空会社のコスト削減につながる工夫をしている。例えば搭乗客の乗降を1階のみにしてボーディングブリッジを使用しないようにしているが、この結果カウンターが1ヶ所で済むため人件費を抑えられることが可能だ。具体的なコスト削減効果については、ハンドリング会社が決定していないことから算出できていないが、他の航空会社からもメリットとして捉えられると期待する。
 成田と羽田の発着枠では現在の首都圏への就航需要を満たせないとの試算もあり、茨城空港は今後も路線の獲得をめざしていく方針だ。ターゲットは日本未就航の航空会社や、羽田および成田の発着枠が足りないと考える航空会社。例えば、エア・アジアX(D7)からは引き続き好意的な印象を得られているといい、このほかにもマカオ航空(NX)などアジア圏の航空会社を中心に働きかける予定だ。