2月6日、総務省は総額2兆円規模の定額給付金の給付に合わせ、地元での消費喚起を目的に額面に一定割合を上乗せした「プレミアム付き商品券」を発行する市区町村が、全体の4割弱に当たる698団体(47都道府県)に上ることを明らかにしました。割増率を67%とする町村もあり、1万円で商品券を購入すれば1万6700円分の買い物ができる計算です。
割増率67%の商品券を発行するのは、北海道黒松内町と同西興部村、福井県池田町。このほか、5〜10%が388団体、11〜20%が234団体、その他が67%の3町村を含めて76団体となっています。
 茨城県内では17市町村で、プレミアム商品券の発行を計画しています。特につくばみらい市では、割増率20%の商品券を発行するとしています。
市町村名事業
実施
内  容
水戸市未定 
日立市消費拡大セール
商工会議所がプレミアム付商品券発行を検討
土浦市プレミアム商品券の発行
古河市商品券の発行
石岡市プレミアム商品券の発行
結城市未定 
龍ケ崎市未定 
下妻市× 
常総市× 
常陸太田市× 
高萩市未定商工会で発行を検討
北茨城市未定 
笠間市未定 
取手市未定商工会で発行を検討
牛久市未定商工会で発行を検討
つくば市未定 
ひたちなか市プレミアム付地域商品券(割増率10%)の発行
鹿嶋市未定 
潮来市× 
守谷市プレミアム商品券発行に関する助成
常陸大宮市× 
那珂市未定商工会で発行を検討
筑西市未定 
坂東市× 
稲敷市未定 
かすみがうら市プレミアム商品券
桜川市× 
神栖市プレミアム商品券
行方市× 
鉾田市× 
つくばみらい市20%のプレミアをつけた商品券の発行
小美玉市× 
茨城町× 
大洗町プレミアム商品券
城里町× 
東海村× 
大子町未定 
美浦村× 
阿見町プレミアム付き商品券の発行
河内町× 
八千代町× 
五霞町未定 
境町× 
利根町商工会で商品券を発行
(調査結果は3月1日時点)
県内17市町でプレミアム付き商品券
茨城新聞(2009/03/07)
定額給付金支給で発行準備
 政府の景気刺激策の目玉となる定額給付金の支給に合わせ、県内十七市町で商工団体や自治体がプレミアム(割り増し)付き商品券の発行、あるいは検討中であることが、茨城新聞の調べで分かった(三日時点)。お得な商品券を呼び水として、給付金を地元商店街などで消費してもらう狙い。景気の先行きがまったく見通せない中、少しでも地域経済の活性化につなげようと躍起だ。
 プレミアム商品券の発行を決めたのはつくばみらい、土浦、神栖、ひたちなか、かすみがうら、守谷の六市。つくばみらい市は、五百円券が十二枚つづりになっている六千円分の商品券を五千円で販売。市と商工会が共同で発行するもので、プレミアム分は市と商工会が負担する。購入できるのは市内在住・在勤者に限り、一人一万円分が限度。
 発行は六月までには実施したい考えで、飯島善市長は「県内では二割のプレミアムを付けた商品券は珍しい。ぜひ地元で買い物をしてほしい」と、地元経済への波及効果を期待している。
 土浦市は、土浦商工会議所が同市の補助金を得て毎年発行している10%割り増しの商品券発行額を、例年の二億円から四億円に倍増する。神栖市も割増率10%で、五百円券十一枚つづりの「寄ってけクーポン」(仮称)を五千円で販売。市商工会との連携で、一億円分を発行する。
 ひたちなか市は、商工会発行の一万円で一万千円分の買い物ができる商品券に補助。守谷市やかすみがうら市でも発行を予定している。
 発行を検討している商工団体や自治体は牛久や取手、高萩、日立、那珂、大洗、阿見など十一市町。牛久市は、商工会が毎年六月に発行している「ハートフルクーポン券」を定額給付金支給に合わせ、前倒し発行することを検討している。
 このほか、結城市、つくば市、境町では給付金をまちづくりに生かそうと、支給辞退者らを対象とした寄付の呼びかけなどを検討。結城市では「ふるさと結城応援寄付金」(ふるさと納税)の活用を考えている。
 県内市町村の定額給付金支給時期は、県の調査では、四十四市町村のうち二〇〇八年度内に可能なのが鹿嶋、潮来の二市。全体の九割以上に上る四十市町村の支給開始は、四月中旬以降にずれ込む見通し。