参考写真 6月5日、井手よしひろ県議は、県企画部より平成20年度のつくばエクスプレス(TX)の決算状況をヒアリングしました。それによると、TXを運行する首都圏新都市交通は、輸送人員が19年度より約10%増え、17年度の開業以来初の営業黒字となりました。
 20年度の1年間の輸送人員は9321万人。1日当たりでは25万7000人で、前年度より9.8%増えました。定期券利用者の伸びが顕著で、沿線の住宅開発が進んでいることが大きな要因です。
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 県内6駅の1日当たりの乗車人員は、守谷駅2万200人(前年度比8.0%増)、つくば駅が1万4700人(7.3%増)、研究学園駅3100人(55.0%増)、みらい平駅2400人(26.3%増)、みどりの駅2200人(15.8%増)、万博記念公園駅1500人(同25.0%増)の順となっています。研究学園駅は昨年、北関東最大級とされる大型商業施設がオープンしたことなどで大幅に増加しました。
 開業以来の伸び率では、研究学園駅が3.1倍の伸びとなっています。
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 20年度の3月期決算は、営業収益が前年度を26億円上回る334億円。新車両の導入などで減価償却費が増加しましたが、営業損益は4億円の黒字となりました。経常損益は14億円の赤字で、前年度より5億円改善しました。
参考写真 21年度に入った今年4月の1日当たりの乗客数は27万500人。開業当初に掲げた「10年度に27万人」という目標を1年前倒しで達成する可能性が高くなっています。
 こうした現状を踏まえて、TXの東京駅延伸の期待が高まっています。1日利用者27万人が、東京駅延伸検討の前提条件とされており、来年度以降検討が具体的に進むものと思慮されます。
 当初、つくばエキスプレスは、建設費が9404億円と計画され、地元自治体等が出資・融資を行って建設されました。しかし、建設費の削減等によって実際は8081億円となり、185億円が現在、社内に留保されています。秋葉原〜東京間の延伸費用は、約1000億円と試算されており、今後、具体的な費用負担などについても議論されていくものと思われます。