参考写真 6月24日、井手よしひろ県議ら保健福祉員会では、県央地域の福祉施設3カ所を現地調査しました。
 午前中は、知的障がい者の授産施設「かしの木」などを運営する社会福祉法人やまびこの里福祉会を訪問。野澤敏伸理事長から直接説明を聴取するとともに、障がい者の就労の現場を視察しました。
 やまびこ福祉会の野澤理事長は、ひたちなか出身のプロゴルファーで、複数の飲食業を経営していましたが、知的障害者の施設との交流が生まれ、新たな事業拡大でゴルフ場を取得した際にコース管理や管理等内外のメンテナンスなどを請け負う授産施設を立ち上げました。
 野澤理事長は、「福祉は福祉として利益がでなければ継続できない」との基本的な考えから、まずビジネスとして成立する仕事を探すことから始めています。「極論すると原価がかかるものはやらない主義。たとえば、ホシイモのくず芋を農家からもらって来て、加工して販売しています。採り手がない柿を採らしてもらい、ホシガキを作っています。弁護士事務所から受託して競売物件の整理などを行っています」と、ビジネスマインドが授産施設の運営には不可欠と強調していました。
 6月現在の登録者は84名。月平均の収入は25000円で、最高額は135000円に達しています。出勤率は、90〜95%あり、月3万を越える収入を確保をめざすとの説明がありました。
 なお、平成20年度の「かしの木」で受注した利用者の作業は、以下のようなものがありましたので紹介します。
 「かしの木・城里」では、城里ゴルフ場及び管理棟内外の除草作業、目土作業、窓拭き、床清掃作業、トイレ、入浴室などなどの作業、ホテルキャッスルヴィレッジのベットメイキング等の作業、取り付け道路等の落ち葉掃き掃除、自分たちが日常的に使用している施設内外の環境整備、ペットボトルの洗浄作業、冬の風物晶の「ホシイモ作り」に取り組みました。出前作業では引続き常陸大宮市所在の特別養護老人ホームの室内、室外の環境整備やキノコセンターでのキノコ栽培の為の各種作業、城里町所在農家の畑の植付け作業にも挑戦しました。また、屋内の作業としては「エビの皮むき」等がありました。
 「かしの木・勝田、水戸」を利用する方々は、かしの木水戸を拠点に常陸太田市真弓所在のゴルフ練習場の維持管理作業、常陸大宮市所在の宅地造成地(官の森)の除草作業、特別養護老人ホームローズヴィラの敷地内の環境整備、ジャスコ笠間店敷地内の環境整備、東海村のゴルフ練習場の環境整備、那珂中央病院内外の環境整備、旧ホームセンタースイフ大官店、水戸元吉田店敷地内の除草作業、民間マンション(小川・水戸)の除草作業及びマンション管理、民間家屋の除草作業(東海村)、ゴルフボールの洗浄、ペットボトルの洗浄、冬の風物品である「ホシイモ作り」に取り組みました。屋内の作業としてはヒジキ及び昆布の袋詰、CDプレイァの分解・分別作業、シール貼りなどなど広範な作業に挑戦しました。
 「かしの木・笠間」では、侵入路の落ち葉掃き作業、駐車場整備、ビジネスホテルリネン室の掃き作業、トイレ清掃作業、食堂の片付け作業、ビジネスホテルで宿泊者が使用した、タオル、敷布等を洗濯し乾燥、アイロン掛けまでの一連の作業を実施しました。亦、ペットボトル洗浄、CDプレイアの分解・分別作業、そして僅かではありますが、「ホシイモ作り」にも挑戦しました。
参考:「知的障害者通所授産施設かしの木」のホームページ