十王のパラボラアンテナが電波望遠鏡に
参考写真 6月29日、「茨城大学宇宙科学教育研究センター」の開所式が盛大に開催されました。この宇宙教育研究センターは、日立市と高萩市にわたる旧KDDI茨城衛星通信センターの大型パラボラアンテナ2基を電波望遠鏡として活用し、ブラックホールや宇宙の創生などを調査・研究するものです。
 旧KDDI茨城衛星通信センターは、昭和38年11月に国際通信の拠点として開設されました。大型アンテナ2基が設置された約18万平方メートルの広大な敷地には芝生と約300本の桜並木があり、年間約2万人の見学者が訪れるなど地域のランドマークとして親しまれていました。平成19年3月に閉局され、KDDI山口衛星通信センター(山口市)に機能が集約されました。
参考写真 歴史的にも意義あるこのパラボラアンテナを天文学などの学術研究や教育、地域活性に生かそうと、茨城大、国立天文台、県、日立、高萩両市、KDDIの6者が連携しながら、大型アンテナ設備を宇宙電波望遠鏡に転用するための準備が進められてきました。
 2009年中には西側のアンテナ単体での観測をスタートさせ、10年には東側アンテナを電波望遠鏡として稼働させます。11年春には、2基のアンテナを連動させて観測に当たる計画です。
 井手よしひろ県議は、この施設を単なる学術研究施設として利用するのではなく、地域の生涯教育のフィールドやまちおこしの拠点として活用することを強く主張してきました。茨城大学でも、今後地元と連携して、様々な教育分野や地域貢献の施設として活用していく計画です。