参考写真 7月24日、井手よしひろ県議ら県議会保健福祉委員会では、つくば市の筑波メディカルセンターを調査。中田義隆副理事長、石川詔雄センター長、軸谷智昭病院長など病院トップより、センターの理念、概要、今後の方向性について説明を受けるとともに意見交換を行いました。
 筑波メディカルセンターは、茨城県、茨城県医師会、土浦市医師会、つくば市医師会、筑波大学が協力連携し設立した財団法人筑波メディカルセンターを母体として、1985年つくば科学万博開催に合わせ救急医療を担う目的で開設されました。
 その後、茨城県地域がんセンター(地域がん診療連携拠点病院)、地域医療支援病院、臨床研修病院、さらに災害拠点病院などのさまざまな機能を充実させてきました。現在の病床数は409床、診療科15科、医師数126名、看護師517名など職員総数は1066名です。
参考写真 筑波メディカルセンターは、急性期医療、がん治療に強みを持っています。
 中でも、救命救急センターは、三次救急医療施設として24時間365日、多発外傷、心筋梗塞、大動脈解離、くも膜下出血などの最重症例を受け入れています。また、ヘリコプター救急にも力を注ぎ、県内外から重症患者の搬送をおこなっています。一方、古くからER型救急外来を運営し、外来患者から最重症まで、幅広い患者に救急医療の提供を実施しています。
 茨城県地域がんセンター(地域がん診療連携拠点病院)では、罹患数の多い各種がんの手術、放射線治療、および抗がん剤治療を組み合わせたがんの集学的治療をおこなっています。また、終末期の疼痛対策のみならず、診断初期から積極的治療としておこなう緩和医療も導入されています。さらに、乳がんでは健診から診断、治療、終末期までを統合的に管理するブレストセンターが配置されています。
 循環器・脳血管センターは、開院時から多くの診療実績をあげてきた循環器内科、心臓血管外科、脳神経外科が中心となり、連携して活動をおこなう病院独自の組織です。2009年からICUを新たに増設しました。また、平成17年に認可された発症3時間以内の脳梗塞に有効とされるt−PA静脈注射療法など、先端医療にも対応しています。
 また、災害拠点病院としてヘリポートを併設し、救急患者さんのヘリ搬送を担当、災害派遣医療チーム(DMAT)を2チーム編成し、常時訓練をおこなうことによって災害時の医療提供に備えています。千葉県北総病院との連携でドクターヘリの受け入れも2004年から09年の6年間で188例の実績があります。
 意見交換では、井手県議がヘリコプターを活用し救急医療について質問。防災ヘリの機種選定については、中型機以下の小回りの効く機種がふさわしいとの見解が示されました。さらに、ドクターヘリが県央地区配備されることに関しては、千葉県との連携を今後も継続すること、今まで筑波メディカルセンターが培ったノウハウを十分に活用することの重要性を確認しました。
参考:筑波メディカルセンターのHP