地域魅力度調査 茨城県が最下位 ハッスル黄門でイメージアップへ
産経新聞(2009/9/11)
 民間シンクタンク「ブランド総合研究所」(東京都)が9月10日、発表した地域の魅力度調査によると、茨城県は47都道府県で最下位だった。県は茨城のイメージアップを図ろうと、ゆるキャラやご当地ものブームに着目。癒し系キャラとして親しまれている「ハッスル黄門」に白羽の矢を立て、7月からハッスル黄門の着ぐるみが全国を漫遊する「全国漫遊いばらきPR事業」をスタートさせた。ハッスル黄門が現地で県産品などをPRすることで、茨城の魅力を全国にアピールしたい考えだ。
 調査によると、県は都道府県別のランキングで、魅力度6.6で最下位。68.9で1位に輝いた北海道とは10倍以上の差がついた。
 ただ、同時に調査が行われた全国市区町村の魅力度ランキングでは、つくば市が16.3で133位、水戸市は12.5で191位と健闘。同研究所は「これが県の魅力につながっていない」と分析している。
参考写真 県は数年前から、民間のマーケティング手法を取り入れ、茨城のイメージアップに取り組んでいる。ハッスル黄門によるPR事業では、プレイベントとして訪れた京都府の太秦映画村で、俳優の里見浩太朗さんに県産のメロンなどをプレゼント。地元の新聞などで取り上げられ、順調な滑り出しを印象づけた。今後、北海道から沖縄県までを漫遊し、茨城をPRする。
 8月にはブログ「ハッスル黄門諸国漫遊記」(http://plaza.rakuten.co.jp/machi08ibaraki/)を開設。ハッスル黄門の秘書が週3回程度更新し、茨城の魅力を全国にアピールしている。
 県企画課は「茨城へのイメージは、東京以西では『悪い』というより『ない』。今後、大阪や福岡などを中心に、全国的にPRしていきたい」としている。
(「ブランド総合研究所」、「ハッスル黄門諸国漫遊記」へのリンクは管理者が設定しました。「ハッスル黄門諸国漫遊記」のサイトキャプチャー画像も管理者が作成しました)

参考写真 株式会社ブランド総合研究所は、9月10日、「地域ブランド調査2009」の調査結果を公表しました。今年の調査から、都道府県のブランド力も調査対象に加えました。
 その結果、最も魅力度が高かったのは北海道で68.9点となりました。北海道は、市区町村でのランキングにおいても函館市が1位(58.8点)となっており、札幌市が2位(56.4点)、富良野市が8位(47.6点)など、高い点数の市区町村がベストテンに3つも入っています。また、函館市などの市町村の魅力度より、北海道の魅力度点数が高いことから、北海道は道内の複数の市町村の魅力が相乗効果を果たしているといえます。
 第2位は、京都府の54.6点。全国3位の京都市(56.3点)が府の評価を牽引しているといえます。
 3位は沖縄県で53.3点。沖縄県についても、12位の那覇市(40.2点)、17位の石垣市(34.1点)など、魅力度の高い市区町村を県内に複数抱えている特徴があります。
 一方、茨城県は6.6点と47都道府県で最下位に低迷しました。「県内の市町村では、つくば市(全国133位、16.3点)、水戸市(191位、12.5点)など、茨城県の魅力度点数よりも高い評価をされている自治体が複数ありますが、これが県の魅力につながっていない」と、ブランド総合研究所では分析しています。
 地域的に見てみると、栃木県(41位、9.1点)、埼玉県(43位、8.1位)、群馬県(45位、7.4点)と北関東4県のブランド力の低さが目立っています。