11月26日、茨城県議会12月定例会が開会され、橋本昌知事が提出議案の説明と県政報告を行いました。その中で、橋本知事は茨城港日立港区(以下、日立港と略称します)において、来春5月より日産自動車の海外輸出用車両積み込みが始まることを明らかにしました。
橋本知事の県議会における県政報告(2009/11/26)
 メルセデス・ベンツ日本株式会社では、来年4月から、愛知県豊橋市にある新車整備センターを廃止して日立市にある日立新車整備センターに統合することとなり、今後は茨城港日立港区が国内唯一の同社の輸入拠点港となります。
 また、日産自動車株式会社栃木工場では、完成自動車の北米向け輸出を横浜港や横須賀港から行っておりますが、物流の効率化等のため、来年5月から茨城港日立港区を利用することとなりました。
 これらによりまして、茨城港の利用の増加が見込まれますとともに、ブランドカの向上や周辺地域への経済効果が期待されるところであります。

参考写真 日産自動車は栃木工場(栃木県上三川町)で生産している北米向けの自動車の一部を日立港から輸出することになりました。現在は横浜港などを利用していますが、茨城港に替えると陸上で輸送する距離と時間が短くなり、自動車の輸出に伴う二酸化炭素(CO2)排出量やコスト削減につながると判断しました。
 栃木工場からの陸上輸送では、渋滞などを考慮すると日立港区の方が京浜地区に比べて輸送する時間や距離が大幅に短縮できます。
 日産自動車の日立港での取り扱い見込みは、2010年度で約6万台程度と見られ、年間30隻程度の自動車専用船が入港します。主な対象車種は北米東海岸向けのインフィニティになる見込みです。
 日立港区を東日本の輸入基地として活用してきたメルセデス・ベンツ日本も愛知県豊橋市の新車整備センターを閉鎖し、日立市のセンターへの集約を決定しており、常磐道、北関東道などによるアクセス性がよい日立港の評価が高まっています。

(2010/5/24更新)
 2010年5月24日、日立港に日産栃木工場の北米向け輸出車を積み込む第一船「サファイア・アース」が入港しました。「日産栃木工場からの北米向け輸出第一船が日立港入港」
参考写真
日産自動車の日立港利用の概要
(1)取扱台数:2010年度 当初:年間60,000台程度
(2)取扱車種:栃木工場生産の北米向け輸出完成自動車(インフィニティ等)
(3)開始時期:平成22年5月予定
(4)入港船舶数:年間30隻程度
(5)仕向地:北米東岸