
昨日(4月14日)、井手よしひろ県議ら公明党茨城県議会議員会が、茨城県のドクターヘリを視察調査した件をご報告しました。早速、何件からのご意見やご質問をいただきました。その中で、運用する機材についての質問がありましたので、このブログで回答させていただきます。
今回、県のドクターヘリの運航を委託した業者は、朝日航洋株式会社です。朝日航洋は、千葉県、埼玉県、群馬県など関東近県でもドクターヘリの運用実績があります。昨日の視察で説明を聴取した県のドクターヘリの機長も千葉の北総病院で説明を伺った方でした。
契約金額は年間1億4700万円で、国の補助基準では飛行回数は240回となっています。実際の出動回数は2倍程度になることが想定されます。
機材は川崎重工製のBK117C−2型機。この機種は、心電図モニター、吸引機、人口呼吸器、除細動機、輸血ポンプ及びシリンジポンプなどのいわゆるメディカルキャビネットを装備した上で、患者用のストレッチャー、医師、看護師の他2座席を確保できる広く、フラットなキャビンが大きな特徴です。最高速度は時速270キロ。巡航速度は220キロ。巡行高度は500メートルです。
テールローターが高い場所に取り付けられているため、安全性も高いといわれています。また、茨城県が更新を行う防災ヘリも、BK117C−2型に決定しており、市町村の消防本部が同じヘリポートの規格で運用できるなどのメリットがあります。
型式はJA6917。朝日航洋がトヨタファイナンスよりリーシングしています。2003年3月4日に新規登録されました。当初、新潟県方面オイルリグ支援機として活躍し、海底油田の調査や人員輸送などに従事していました。特徴ある長い鼻は、調査機器が装備されていた名残のようです。
その後、ドクターヘリの黎明期を開いた東海大学付属病院(神奈川県)のドクターヘリとして、テレビやマスコミに大きく取り上げられた機体です。JA6917は、4月から茨城の空を新たな活躍の場とすることになりました。
新造機ではなくて残念との声も寄せられましたが、県と朝日航洋との契約は、整備や点検時も含めて365日ドクターヘリを稼働させることです。悪天候で飛べない場合は別ですが、朝日航洋は他の所有機も含め、ローテーションを組み運行する計画です。