参考写真 4月20日、井手よしひろ県議は、この4月から新たに設置された「広報監」に起用された塩原信夫さんと意見交換しました。
 県は今年度から、広報広聴課に「広報監」のポストを新設しました。広報監には民間などで広報業務を経験した“広報のプロ”を充てるとし、一般公募を行いました。また、専門の部署「広報戦略室」を設置し、茨城の魅力や資源を戦略的にPRすることを目指しています。広報監の主な業務は、(1)専門的知識・ノウハウを生かしたPR戦略の企画立案、(2)経歴・経験を生かした首都圏メディアへのパブリシティー活動などで、任期はこの4月1日から3年間。公募の資格は、企業などで広報関連業務に10年以上携わり、かつ管理職経験者であることとなっていました。
 昨年9月、民間シンクタンク「ブランド総合研究所」が行った地域の魅力度調査で、茨城県は47都道府県中最下位となり、県のイメージアップが急務となっています。昨年10月に行われた県議会代表質問で、井手県議は橋本昌知事に、「茨城県のブランド力の低さの要因を知事はいかに分析されているか。具体的にどのようにしてブランド力を高めようとされているのか、その戦略をお伺いをいたします」と、広報戦略の強化を求めていました。広報監、広報戦略室の設置も、こうした質問がキッカケとなっています。
 塩原広報監は、自動車大手のホンダで約10年間広報担当を務め、インターネットを利用した短編映画祭をプロデュースするなど、民間企業の広報戦略の中枢で活躍しました。
 井手よしひろ県議との意見交換では、「茨城県に就職するまでは、茨城県の歴史や文化といった内面的なものに魅力を感じてきた」と語る塩原さん。実際に茨城に住んでみると、「茨城のスケールの大きさに驚いている」と茨城の印象を語ってくれました。「そのスケールとは、広さと豊かさ。そのスケール故に、積極的に産業や農林水産物などをアピールするという努力をする必要がなかったのではないでしょうか」と、茨城の現状を冷静に分析してくれました。
 「広報戦略を進めるために、県庁内の縦割り行政は、マイナス要因になるのでは」との質問に対しては、「各部署が責任を持って、競うように情報発信できるようにアドバイスをしたり、ノウハウを提供するのが広報監の役割。すべての県の広報を広報監がコントロールするような仕組みは考えていない。むしろ、様々な部署の若手の職員が自由な発想で、茨城県をPR出来るような環境を作りたい」と答えました。
 当面、具体的な広報面での強化ポイントを尋ねると、「『ハッスル黄門』のようなゆるキャラや『茨城空港』などが、非常に興味がある素材」と即答。「ゆるキャラには民も官もない。民間とのコラボが自由にでき、広報戦略の選択肢が無限大にある」「茨城空港は、単なる就航対策ではなく、観光の面や商工面、農林水産の分野や科学振興の分野など、県庁の全勢力を集中して、全国に、全世界にPRすることが必要。こんな、やりがいのあるフィールドはまたとない」と、頼もしい意見を聞かせてくれました。塩原広報監の手腕に大いに期待したいと思います。
(写真右が新たに就任した塩原信夫広報監、県議会公明党控え室で撮影)