11日に投開票が行われた参院選の比例区において、公明党は、政党名と個人名を合わせた得票総数で763万9432票を獲得しました。個人名では、秋野公造氏が83万6120票を集め、全比例区候補の中で最多得票を成し遂げたほか、長沢ひろあき氏が63万775票、横山信一氏が57万9793票、谷合正明氏が54万4217票、浜田昌良氏が50万3177票、荒木清寛氏が45万7700票をそれぞれ獲得して当選しました。
 残念ながら浮島智子さんは44万5068票、鰐淵洋子さんは2万8850票を獲得するも当選には至りませんでした。
 比例区は比例代表制によって、届出政党に対して各政党が獲得した得票数に応じて議席を比例配分されます。得票数と議席数をいかに公平に結びつけるかが重要になります。参議院比例代表選挙では、1982年に「ドント式」が採用されました。
 これは各政党の得票数を1から順に整数で割り、その値が大きい順に定数(現在は48)を満たすまで議席を配分していく方式です。得票数の多い政党にも少ない政党にも、比較的公平に議席を割り当てられるのが特徴です。
 今回の比例区の投票結果をみてみると以下のようになります。
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 各党の得票数と獲得議席、1議席を獲得するために何票必要だったかを整理してみると以下のようになります。
政党名得票数獲得議席1議席当りの
得票数
民主党18,450,138161,153,134
自民党14,071,438121,172,620
みんなの党7,943,8751,134,839
公明党7,639,4371,273,240
共産党3,563,5541,187,851
社民党3,563,5541,187,851
たちあがれ日本1,232,2071,232,207
新党改革1,172,3941,172,394
国民新党1,000,034
日本創新党493,618
女性党414,962
幸福実現党229,024

 ドンド式は大政党に有利だと言われていますが、今回の結果を見る限り一概にそうとも言えません。1議席当たりの得票数をみると社民党が一番効率よく議席を得ています。反対に、公明党は1議席を獲得するためには127万票余りを必要としており、社民党の1.13倍の得票が必要であったということです。
 ちなみに、公明党が1議席多く獲得するためには、あと25万票で済むと試算されます。反対に社民党は100万票近く必要になります。
 ドント式は、単なる得票数だけではなく、“運”も必要な選挙制度であると言えます。