参考写真 7月28日に就航した中国・春秋航空はテレビ、マスコミなどで大きく報道されています。「片道4000円でチケットを販売」との王会長の打ち上げ花火は見事に成功し、何億円もの宣伝効果をもたらしたようです。日本ではほとんど無名の“春秋航空”がメジャー航空会社並みの知名度に跳ね上がりました。
 さてここに来て、新たな問題が発覚しました。名付けて“月曜日問題”。春秋航空は、月・水・土曜日の週三便、茨城空港への乗り入れを国交省に申請しました。その内、8月9日、16日については乗り入れが認められましたが、8月2日、23日、30日は認められず、成田空港発着となりました。成田空港の発着料は、茨城空港の2倍。そのた空港利用料など様様な負担が春秋空港側に掛かることになります。記者会見で王会長は、茨城〜上海間の座席の約1割について、片道4000円の航空券をインターネット販売する方針も表明したものの、「(月曜日問題を)クリアしないと、実現できない」と強調。さらに「週1回、成田だとお客様が混乱する。当社や県にもクレームが来る」と懸念を示しました。
 この事態を7月29日付の毎日新聞は「航空自衛隊百里基地との共用空港に中国民間航空機が週3回利用することに国から待ったがかかった」と、政治的な判断が国にあることを強く示唆する記事を掲載しました。
茨城空港:春秋航空プログラム便 週3往復に暗雲、1回は成田に
 茨城−上海を定期的に結ぶ中国・上海の格安航空会社(LCC)「春秋航空」のプログラムチャーター便が28日、茨城空港(小美玉市)に初めて就航した。県はチャーター便運航で実績を積み、秋以降の定期便化を狙うが、初日は出発が1時間以上遅れるトラブルに見舞われた。また、1番機で来県した同航空の王正華会長は会見で、合意していた週3回(月・水・土曜)の往復のうち1回は成田空港を利用する修正計画を表明。航空自衛隊百里基地との共用空港に中国民間航空機が週3回利用することに国から「待った」がかかった格好だ。上海便就航を海外LCC活用の突破口にしたいという県のもくろみはまたもや出鼻をくじかれ、改めて軍民共用空港のハードルが浮き彫りになった。
参考写真 この毎日新聞の記事は、いささか恣意的な臭いがするのも事実です。『軍民共用空港』という表現も、共産党が常套句のように使い表現で、茨城空港のイメージを傷つけ用とする意図を感じます。国が春秋航空を歓迎していないのならば、明確に週2便に限定との結論を出したはず。現状では、百里基地の訓練日程との単純な摺り合わせが出来なかった、と判断するのが妥当ではないかとも思います。
 茨城県の動きは迅速でした。29日、上月良祐副知事が春秋航空王会長を帯同して、航空局長に、春秋航空の全便が茨城空港で発着できるよう申し入れしました。しかし、国は、月曜日の就航が出来なかった理由について、具体的な説明をしませんでした。
 この月曜問題でも、国と航空事業者に間で、茨城県はその調整に奔走することになります。
 茨城空港は、国が設置して管理運営する空港です。茨城空港をどのように活用しようとしているのか、その方向性が理解できません。さらに指摘すれば、茨城県に11人もいる政権党である民主党の国会議員は何をしているのでしょうか?民主党にとって、茨城空港はそのような存在なのか、是非聞いてみたいと思います。