
この筑波山ろくの真壁地区に、戦国期の真壁城に付属した集落を起源として、笠間藩の陣屋が置かれた在郷町として発展したもので、江戸時代以来の町割が残っています。重厚な蔵造の町屋を中心に近代の町屋や洋風建築も残り、薬医門や袖蔵を建てて塀を巡らすなど、北関東らしい多様な町並み景観に特徴があります。
平成17年までに、門、見世蔵、土蔵、家屋など104棟の歴史的建造物が国の登録有形文化財に指定されています。また、平成22年4月には、重要伝統的建造物群保存地区に、茨城県内で初めて選定されました。
この真壁地域で、2月から3月に行われる「蔵の町、真壁のひなまつり」には、毎年10万人以上の観光客が訪れています。この時期になると、テレビやマスコミがこぞって真壁のひなまつりを報道するようになりました。

したがって、まちづくりの団体や行政もそれを支援する役割に徹しています。ひなまつり全体の交通整理や観光マップなどを作成し、住民の活動を支援する団体は「ひなまつり開催支援会」と命名され、活動を行っています。(登録文化財を所有する住民は、「登録文化財を活かす会」という団体を結成しています)
中田宏市長を交えた意見交換会では、こうした地域住民の総意で始まった真壁のひなまつりが、「近年他地域からの出店事業者によって、商業主義の傾向が強くなって意はいないか」と井手県議が指摘。市側はその傾向を認めた上で、住民の手作りのお祭りとの原点を確認しつつ、一層の交流人口の拡大を図っていきたいと回答しました。
(写真上:登録文化財の店舗に飾られた歴代のひな人形、写真下:真壁のひなまつりにも尽力した地元白田信夫県議と井手よしひろ県議)