茨城県議会が空転、一般質問は行われず
梶岡弘樹県議 9月8日、茨城県議会では一般質問が行われ、自民党の3議員が登壇する予定となっていました。思いもかけない事態は、2番目の登壇者、梶岡弘樹議員(守谷市選出)の質問の直前に起こりました。
 茨城県議会では、会派ごとに質問枠が決められ、梶岡議員は当然、自民党の枠での一般質問を行うはずでした。しかし、梶岡議員は、自民党の会派に事前に報告せず、この12月の県議選に「みんなの党」から公認を得ており、みんなの党の公式ホームページに正式に発表されていることが発覚。自民党は、議員会を召集して急遽対応を協議。結論として、梶岡氏の質問を認めないとの結論いいたりました。
 議会は、1時間以上空転し、梶岡氏の質問を傍聴に訪れた約250人の梶岡氏の後援会のメンバーは、そのまま貸し切りバスで帰途につきました。
 直接、梶岡議員からの説明を聞く機会はありませんでしたが、自民党議員には「みんなの党から公認を受けたのは事実。9月16日に公表する予定だった」と、事実関係を認めているということでした。自民党会派は、即刻、梶岡氏の自民党会派からの除名を決めたとのことでした。
 県議会で圧倒的な議席数を有する自民党会派のたがの緩みが露呈した出来事に、マスコミからもため息が漏れていました。
 一つの党に属していながら、他の党からの選挙公認を得る(または得るために行動する)ことは、常識的には考えられない重い背信行為です。
 なお、9月8日午後11:30現在、みんなの党のホームページのは、茨城県議会選挙の公認についての記載は削除されていますが、そのページ(http://www.your-party.jp/local/index.html)のHTMLソースをひらくと、コメントアウトされた梶岡氏の公認決定を記した内容が、そのまま残っています。
(以下の画像データは、みんなの党のホームページhttp://www.your-party.jp/local/index.htmlのソースを表示させたものです。9月8日午後11:30取得)

参考写真



(2010/9/9更新)
 9日付の朝刊各紙には、一斉に梶岡議員のみんなの党公認問題が掲載されました。
 報道によると、梶岡議員は8日夕方、記者会見を行いました。梶岡議員は、みんなの党の茨城県の責任者である大川成典氏と会うなどし、みんなの党からの立候補を検討していた事実は認めました。
 その上で、みんなの党に加え、自民、無所属の立候補も含め「三つの選択肢が残っていた。悩んでいる段階だった」と説明。「県議会閉会後にけじめをつけようと思っていた」とし、その旨をみんなの党側に伝えていたと説明。正式に、みんなの党公認で出馬する意向を固めていたわけではないことを強調しました。
 自民党県連の対応については、「数の力で物事を動かすやり方に以前から疑問を持っていた。今回、それを目の当たりにしてショックだ」などと厳しく批判しました。今回の件を受け、みんなの党から立候補する考えを、はっきりと決めたとしました。
 一方、みんなの党の大川氏も、報道陣に「ホームページへの掲載は、全くのフライングだった。梶岡氏にも大変迷惑をかけた」と謝罪しました。

(2010/9/9更新)
梶岡県議の釈明のブログが開催されました。