茨城=新千歳便、第一便歓迎の模様 2月1日、井手よしひろ県議ら公明党県議団は、スカイマーク社の茨城空港~新千歳空港便の一番機に登場。北海道庁、道議会、札幌市役所を表敬訪問し、茨城空港の利用促進と茨城と北海道の交流拡大をアピールしました。 
 茨城県は北海道に次ぐ農業生産県。現在でも、茨城港は北海道と首都圏を結ぶ海の玄関口として、フェリーやRORO線などが毎日運行されています。
 茨城~新千歳便がディリーで運行されることによって、ビジネスや観光面で人的な交流が大きく拡大されることが期待されています。
 井手県議らが搭乗したスカイマーク787便は、名古屋から茨城を経由して札幌に向かう764便と同一機材を使用しています。一番機の離陸は、新千歳空港の雪の影響で1時間近く遅れ、14:05となりました。新千歳に着陸できない場合は、旭川か茨城に引き返すとの条件付き運行でした。
 結局、新千歳空港の除雪に時間がかかり、空港ロビーに降りたったのは、17:15。3時間以上のフライトとなりました。
 大幅な遅延でしたが、北海道茨城県人会の皆さんが待っていてくださり、心のこもった歓迎をいただきました。地元県人会会長さんからは「茨城と北海道が空の便で結ばれることは、永年の悲願でした。今日は大変にうれしい」との喜びの声を伺うことが出来ました。
茨城空港:札幌・名古屋2路線新設
一番機、大雪の洗礼 同じ機体、遅れ波及

毎日新聞(2011/2/2)
◇疲れ見せる乗客も
 1日からスタートした茨城空港(小美玉市)と札幌(新千歳)、名古屋(中部国際)を結ぶスカイマークの定期就航便は、大雪による荒れ模様で始まった。名古屋を午前11時45分に出発した一番機は、茨城空港で歓迎を受けた後、順調に出発したが、北海道上空で大雪に見舞われ、札幌便は約2時間半遅れの到着。スカイマーク便は茨城を経由して、名古屋と札幌を往復しているため、復路の茨城到着、名古屋出発も3時間以上遅れ混乱した。雪の遅れに慣れている北海道関係者は「よくあること」と余裕の表情だが、名古屋便を待つ乗客らは疲れた表情を見せていた。【鈴木敬子、大久保陽一】
 同空港の定期便は、アシアナ航空のソウル便とスカイマークの神戸便に続き、これで4路線になった。他に、春秋航空の上海便が週3回往復している。
 スカイマーク広報担当によると、往路の名中部国際、茨城、新千歳間と復路の新千歳、茨城、中部国際は同一機材を使うが、新千歳で機材を変更する可能性もあるという。ただ、復路で札幌便が悪天候で飛べなければ、茨城発の名古屋便も飛べないという構造は変わらず、担当者は「なるべく機材繰りをうまくやって、遅れを出ないようにしたい」と歯切れが悪かった。
 札幌便一番機には、北海道庁を訪問する予定の上月良祐副知事や県職員らも乗り込み、177人乗りの機体はほぼ満席となった。搭乗手続きなどが遅れた影響で、定刻より40分遅れの午後1時56分に茨城空港を出発。当初、フライトは順調だったが、目的地の北海道新千歳空港が大雪のため着陸できず、機体は約2時間にわたり青森上空を旋回。客室乗務員の「茨城に引き返すか、旭川空港への目的地変更もありうる」というアナウンスに、乗客からは大きなため息が漏れた。
 結局、到着は定刻より約2時間40分遅れの午後5時22分。このため、同日予定されていた上月副知事の道庁訪問などの予定はすべてキャンセル。乗客の間に混乱はなかったが、機内は重い雰囲気に。結婚式で札幌に向かうという水戸市の会社員男性(31)は「一番機なのに縁起が悪い。とにかく無事に到着して一安心だ」と話した。
 新千歳空港の到着ロビーでは、北海道茨城県人会の会員20人ほどが「ようこそ北海道へ」「祝就航」などと書かれたプレートを持ち、到着した札幌便の乗客を歓迎。花束を手渡された上月副知事は「長らくお待たせして申し訳ない。交流が盛んになることを期待したい」とあいさつ。これに常陸太田市出身で同会長の安島源一さん(94)は「長く待ちこがれていた路線が開通して本当にうれしい」と喜んでいた。
 一方、名古屋への出発便を午後2時過ぎから待ちわびる乗客であふれた茨城空港では、札幌便の遅れの影響で午後5時15分の名古屋便の出発時刻を過ぎても搭乗手続きが始まらず、乗客らの間には「本当に飛ぶのか」と不安が広がった。ようやく手続きが始まったのは午後5時半ごろ。出発時刻は3時間以上遅れた。
 愛知県弥富市の無職、加藤清さん(64)は茨城空港を見るため、午後0時40分茨城空港着の便で到着し、その日のうちにトンボ帰り。「ボーディングブリッジがなく、使いやすくて魅力的」とLCC対応の茨城空港に満足した様子。だが、帰りの便までの待ち時間に、「スカイマークにはもっと今の状況を説明してほしい」と疲れた表情を見せた。一方、到着予定の午後4時40分から3時間10分遅れで茨城空港に着いた札幌便に乗ってきた札幌市内の主婦は石岡市内の実家に帰るため同便を利用。「飛んでくれただけありがたい」と安堵(あんど)した様子だった。
 名古屋便には、水戸黄門に扮(ふん)して茨城をPRする「水戸黄門愛好会」のメンバー4人も、札幌便の到着客に特産品を配って出迎えた後、搭乗。2日は名古屋市内を黄門様の衣装で歩き、20日から始まる水戸の梅まつりなどをPRする予定だ。水戸黄門の格好で乗り込んだ高島繁正座長(68)は、「しっかりPRして茨城のイメージアップに努めたい」と話していた。
◇6県議、札幌便からツイート 「便利」「楽しい」PR
 札幌便の一番機には、自民、民主、公明の6人の超党派県議が同乗。ツイッターで一番機の様子をつぶやくなど、札幌便の利用促進に一役買った。
 公明幹事長の井手義弘県議は「話題性があるため、茨城空港のPRには最適と思った」と、一番機に乗り込んだ理由を説明。自身のツイッターでは「午前11時過ぎまで通常の仕事をこなせるのはありがたい」と投稿し、札幌便ダイヤの利便性を強調した。
 「茨城空港応援団長」を自称する自民の狩野岳也県議は、新千歳空港で茨城県人会の出迎えを受けた様子などをツイッターに投稿。約3時間遅れのフライトになったことにも「飛行機旅行は何があるか分からないから楽しい」とつぶやいた。
 一行は、経済・観光面で、茨城と北海道の交流促進を呼びかける田山東湖県議長名の文書を持参。2日は、札幌市や道内の経済団体などを訪問し、茨城のPRを行うという。
◇空港連絡バス、5往復分増便--関鉄バス
 札幌便と名古屋便就航に合わせ、関東鉄道バス(本社・土浦市)は1日から、東京駅から空港までの高速バスと、水戸駅とつくばセンター(TXつくば駅)からの空港までの連絡シャトルバスを計5往復分増便した。
 東京連絡バスはこれまで3往復だったが、ソウル便と上海便で利用者が増加していることもあり、札幌便に接続する時間帯で1往復増やした。水戸とつくばセンターへの連絡バスは、札幌便と名古屋便に合わせ、1往復から3往復になった。
 東京線のみ予約制。予約は水戸営業所(電話029・247・5111)。関鉄ホームページからも可能。