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 4月13日、JR常磐線日立駅の新橋上駅舎完成記念イベントが開催されました。本来は、3月23日、予定されていた竣工式ですが、東日本大震災の影響で開催が延期されていました。すでに、JR常磐線が勝田=高萩間で再開されたのに伴い4月7日から一般供用されています。
参考写真 日立駅の橋上化を含む日立駅周辺地区整備事業は、平成17年3月にまとめられた「日立駅周辺地区整備構想」に基づき進められている事業です。
 総合的なデザイン監修は、妹島和世さんが行いました。妹島さんは、金沢21世紀美術館の設計で、2004年ヴェネツィア・ビエンナーレ第9回国際建築展で最高賞・金獅子賞を受賞された著名な女流建築家です。1956年に茨城県日立市で生まれました。同じような建物が立ち並ぶ企業の社宅で育ち、日立の山や海を象徴する建物を作りたかったと語っています。完成記念式典で妹島さんは、「大人の責任として日立の海のすばらしさを伝える責任がある。そんな気持ちで(日立の新駅舎を)デザインしました」と語りました。
参考写真 東西をつなぐ自由通路は、幅員8m、延長129m、面積1,559平方メートル、エレベーター1基(11人乗り)、エスカレーター2基、動く歩道が1基整備されています。(現在、節電のため動く歩道、エレベーターは休止しています)
 日立新駅(橋上駅)は、自由通路に接続させて、旅客ホーム上に新たな駅が整備されました。面積1,798平方メートル(駅業務施設、コンコース、トイレ)、エレベーター2基(11人乗り)、エスカレーター(上下ホーム連絡用 各2基)となっています。なお、旧駅の渡線橋はすでに撤去されています。日製日立事業所に接続するエスカルロード(渡線橋)は、これまでと同じように出退勤時に利用できます。
 全面ガラスの構造で、明るく光に満ちた日立の新駅舎は、震災後の日立復興のシンボルとなる施設となりました。常磐線で日立のお出かけの方は、是非、海岸口にある展望エリアから太平洋の大展望をご堪能ください。
(写真上:日立駅の展望デッキからの眺望、写真中:デザイン監修妹島和世さんの挨拶、写真下:自由通路の動く歩道)