
SPEEDIとは、System for Prediction of Environmental Emergency Dose Informationの頭文字。原子力施設などから大量の放射性物質が放出されたり、そのおそれがあるという緊急事態に、周辺環境における放射性物質の大気中濃度および被ばく線量など環境への影響を、放出源情報、気象条件および地形データを基に迅速に予測するシステムです。
このSPEEDIは、内閣府や経済産業省や文部科学省などの関係府省と立地道府県、オフサイトセンターおよび日本気象協会とが、原子力安全技術センターに設置されたホストコンピュータを中心にネットワークで結ばれていています。立地道府県からの気象観測点データとモニタリングポストからの放射線データ、および日本気象協会からのGPVデータ、アメダスデータを常時収集し、緊急時に備えています。万一、原子力施設で事故が発生した場合、収集したデータおよび通報された放出源情報を基に、風速場、放射性物質の大気中濃度および被ばく線量などの予測計算を行います。これらの結果は、ネットワークを介して文部科学省、経済産業省、原子力安全委員会、関係道府県およびオフサイトセンターに迅速に提供され、防災対策を講じるための重要な情報として活用されます。
立地道府県のSPEEDIには、周辺市町村の字毎の国勢調査のデーターがマッピングされており、SPEEDIによる放射性物質の排出・拡散の予測をもとに、住民の避難態勢などを具体的に立案することに使用されます。
福島第2発電所の事故では、このSPEEDIのデータは、3月23日と4月11日の2回しか公開されていませんでした。政府は、SPEEDIの正確な予測のためには放出源情報が必要で、福島第一原発の事故では、それが得られなかったため予測結果の公表を見送ってきたと説明しています。
しかし、4月25日から内閣府は新たな試算法に基づいて、過去の予測計算結果データをすべて公表することにしました。25日以降、3月11日16時から現在までの毎時刻、1日24回分の拡散予測を毎日、また、積算放射線量を随時更新して、原子力安全委員会のホームページ「SPEEDIアーカイブ」で公開します。
参考:SPEEDIアーカイブ
新たに公開されたSPEEDI情報は、本来の計算結果ではなく、1時間当たり1Bq(ベクレル)の放射線が放出された場合、どのくらい拡散があり得るのかという仮定に基づいた結果が公表されています。
公表は過去にさかのぼるものだが、あくまでその当時の気象条件をもとにした予測値であり、実際の計測値ではありません。過去の天気予報がそのまま公表されているようなものとなっています。
福島第2発電所の事故では、このSPEEDIのデータは、3月23日と4月11日の2回しか公開されていませんでした。政府は、SPEEDIの正確な予測のためには放出源情報が必要で、福島第一原発の事故では、それが得られなかったため予測結果の公表を見送ってきたと説明しています。
しかし、4月25日から内閣府は新たな試算法に基づいて、過去の予測計算結果データをすべて公表することにしました。25日以降、3月11日16時から現在までの毎時刻、1日24回分の拡散予測を毎日、また、積算放射線量を随時更新して、原子力安全委員会のホームページ「SPEEDIアーカイブ」で公開します。

新たに公開されたSPEEDI情報は、本来の計算結果ではなく、1時間当たり1Bq(ベクレル)の放射線が放出された場合、どのくらい拡散があり得るのかという仮定に基づいた結果が公表されています。
公表は過去にさかのぼるものだが、あくまでその当時の気象条件をもとにした予測値であり、実際の計測値ではありません。過去の天気予報がそのまま公表されているようなものとなっています。