国民宿舎協会がまとめた2010年度の国民宿舎の宿泊利用率調査で、日立市十王町の県立国民宿舎「鵜の岬」が、22年連続で、全国122の国民宿舎の中で、第1位に輝きました。利用率は、東日本大震災の影響で91.9%と、前年を下回りましたが、2位のサンロード吉備路の71.2%を大きく引き離してのナンバーワンとなりました。
 鵜の岬は、鉄筋コンクリート8階建て、延べ床面積約10,500平方メートル。客室は58室、宿泊定員204人、宿泊率は宿泊定員に対する宿泊者実数の比で表されます。
 鵜の岬は大震災の影響で、3月11日から4月28日までの50日間、休業を余儀なくされました。震災当日は、あと数メートルで津波の被害を免れましたが、空調の配管修理、壁面の亀裂補修、壁紙の補修など大規模な工事が必要となりました。
 ゴールデンウィーク前に再オープンを果たしましたが、福島原発事故の風評被害を受け、宿泊率が50%まで低下しました。その後、懸命の誘客努力で宿泊率は8割を超えるようになりましたが、昨年度から比べると1割程度下がっています。
 6月22日、現地調査した井手よしひろ県議に対して、鵜の岬の担当者は「震災前は、県外からのお客様が6割、県内からが4割という構成でしたが、最近はその傾向が逆転しています。県内のお客様は、ご夫婦連れが多く、県外のお客様はグループでお出かけいただくことが多くなっています。部屋は満室状態をキープしていまが、定員数からみると1割程度少なくなっているのが現状です」と、説明してくれました。
 「震災だから利用率が下がって、トップの座を他の施設に明け渡したと言い訳も出来ますが、『震災があっても連続トップの記録を更新した』と評価していただけるよう、今まで以上にきめ細かなサービスに徹していきたい」と、意気込みを語ってくれました。
 通常、ほとんど予約で埋まっている夏休期間も、平日は空き室があるとのことでした。県北地域の観光拠点として、風評被害を乗り越えていけるよう、地域住民も積極的に協力していきたいと思います。
 ご家族連れで、なかなか予約が取れなっかた鵜の岬です。ぜひ、一度ご利用ください。
鵜の岬の予約電話:0294−39−2202
参考:平成22年度の全国国民宿舎利用率トップ10

第1位鵜の岬
茨城
91.9%
第2位サンロード吉備路
岡山
(Web予約可)
71.2%
第3位サンライズ
九十九里

千葉
(Web予約可)
69.2%
第4位湯来ロッジ
広島
(Web不可)
64.9%
第5位レインボー桜島
鹿児島
(Web予約可)
58.7%
第6位海峡ビュー
しものせき

山口
(Web予約可)
57.8%
第7位おきのえらぶ
フローラルホテル

鹿児島
(Web予約可)
56.3%
第8位いわき荘
青森
(Web予約可)
54.4%
第9位桂浜荘
高知
(Web予約可)
51.9%
第10位波戸岬
佐賀
(Web予約可)
58.7%
社団法人国民宿舎協会のホームページ