参考写真 7月30日、潮来市内の県営日の出住宅で、東日本大震災の液状化被害で不等沈下した集会場のジャッキアップによる修繕工事の見学会が催されました。
 日の出住宅の集会場は、木造平屋造りで延べ95平方メートル。液状化による不等沈下し、最大で28.8センチ沈みました。その結果1%の傾きが発生し、“半壊”に相当しています。県では、建物の傾斜を補正するため、土台から上の部分を一端切り離し、ジャッキアップした後、コンクリートを充填して基礎天端を嵩上げする工事方法で修繕することにしました。ジャッキアップする高さは、39.6センチとなります。
参考写真 県営住宅の修繕方法を公開することが主な目的ですが、液状化被害が2000棟以上に達する日の出地区で、住宅の復旧方法についても実際に住民に広く知ってもらおうと計画しました。潮来市や近隣の市町村から150人あまりの住民が見学に訪れました。
 県の担当者は、建物全体をいったん持ち上げて傾きを修正する工法であることを紹介し、費用はこの集会場の場合、680万円であることを説明しました。
 井手よしひろ県議は、兵庫、大阪の県外調査からの帰路、茨城空港から直接現場を訪れ、工事関係者より詳細な聴き取りを行いました。ジャッキアップ工法では、建物の傾きを無くし水平に戻す工事とは別に、再度不等沈下が起こらないよう地盤改良をする必要があります。国が、建築事業者と協力して安価で、確実な液状化住宅対策を具体的に研究する必要があると強く実感しました。