
調査の対象は、福島(郡山・須賀川)、北海道(札幌)、東京(江戸川・目黒)、大阪(岸和田)、広島(廿日市)の7家族。1日分の1人前の料理を全てミキサーで処理をし、都内の研究室に持ち込みました。実際に分析を行ったのは、首都大学東京・福士政広教授研究室です。「ゲルマニウム半導体検出器」を用い、各サンプル7,200秒かけて分析しました。これは現在、通常行われているコメなどの分析時間(1,200秒)よりは長い時間検査を行ったようです。さらに各家庭につき1つのサンプルは、30,000秒の追加測定を行ったようです。
調査の結果は、7つの内、5つの家庭からごく微量のセシウムが1日分だけ検出されました。
札幌市(北海道) | セシウム134を5.69Bq/kg、1日だけ検出 |
郡山市(福島) | 検出せず |
須賀川市(福島) | セシウム134を3.66Bq/kg、1日だけ検出 |
江戸川区(東京) | セシウム134を4.05Bq/kg、1日だけ検出 |
目黒区(東京) | セシウム137を8.97Bq/kg、1日だけ検出 |
岸和田市(大阪) | セシウム134を3.39Bq/kg、1日だけ検出 |
廿日市(広島) | 検出せず |
各地域の放射線量は、非常に低い値だったと感じています。ただ、その放射能の影響が広く、日本中に広がっていることには注意を要します。
原発に近い食材をできるだけ避けて、関西以西の食材を出来るだけ使っていた家庭の主婦が「もしセシウムが出ないなら風評被害に加担してたことになる」と語っていたのが、非常に印象的でした。
なお、詳しい測定結果が番組終了後ホームページにアップロードされました。良心的な報道姿勢だと評価したいと思います。


(2011/11/24更新)
11月24日、NHKは「あさイチ」での放送内容について、食事に含まれる放射性物質の量を誤って放送したと番組中で謝罪しました。
番組ホームページによると、サンプルから検出したとされたセシウム134の量は、再検証の結果、検出限界値以下の数値であり、信頼出来るデータではなかったと説明しています。原因は分析装置の調整不備とのことでした。
NHKは、12月15日に、なぜこうしたミスが起きたのかを検証する番組を放送する予定です。
放射線大丈夫?日本列島・食卓まるごと調査
当初、放送で発表した数値に誤りがあったことがわかりました。原因は、分析装置の調整の不備です。なお、検出されたデータそのものに不備はなかったということです。装置の再調整は、別の専門機関の協力も仰ぎ、二重のチェックを行いました。この度は、誤った数値を公表し、申し訳ありませんでした。
<セシウム134>
場所 前回放送した
誤った数値再検証後の数値 札幌 5.69Bq/kg ND(検出限界:8.2Bq/kg) 須賀川 3.66Bq/kg ND(検出限界:5.7Bq/kg) 江戸川 4.05Bq/kg ND(検出限界:5.2Bq/kg) 岸和田 3.39Bq/kg ND(検出限界:4.5Bq/kg)
<セシウム137>
※誤差1.9Bq/kg
場所 前回放送した
誤った数値再検証後の数値 目黒 8.97Bq/kg 8.5Bq/kg