参考写真 11月18日、JR常磐線の東京駅乗り入れ促進大会が、水戸市内で開催されました。常磐線は、茨城県の南北を貫く、唯一無二の幹線鉄道です。永らく常磐線は「上野止まり」となっています。通勤・通学客の割合が極めて高い常磐線は、すべて上野駅で乗り換えなくてはならず、首都圏との交流の大きな隘路となっています。
 一方、宇都宮線や高崎線については、新幹線や湘南新宿ラインによって東京・横浜方面への直接乗り入れげが実現しています。
 こうした中JR東日本では、山手線区間でもっとも混雑率の高い上野〜御徒町の混雑緩和、常磐線・宇都宮線・高崎線の乗り換えをなくすことによるスピードアップ、東京以西の横浜駅までの直通運転など鉄道ネットワーク強化、などを目的に上野〜東京間に「東北縦貫線」の整備を進めています。
 東北縦貫線は、全長3.8キロ。古くから東京駅〜上野駅間には回送列車や貨物列車を走らせるための回送線が存在していました。しかし、東北新幹線の用地を確保するために、この回送線は撤去されました。東北循環線は、上野駅の留置線や東京駅の引き込み線を活用し、神田駅付近では東北新幹線をオーバーパスして、上下2本の新たな線路を敷設します。2008年5月より工事に着手し、2013年度の完成を予定しています。総事業費は約400億円で、全額JR東日本が負担します。
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 促進大会では、橋本昌茨城県知事が「常磐線の東京駅乗り入れは、県民にとって長年の悲願」と強調し、「東北縦貫線が開通しても、常磐線・宇都宮線・高崎線の3つの路線が1つの路線で東京駅に結ばれることから、全ての列車が東京駅に乗り入れることは困難。一本でも多くの列車が東京駅に乗り入れられるよう、JR東日本にお願いするとともに、常磐線の利用促進にも取り組んでいきたい」と訴えました。
 また、地域の声を代表して常磐線東京駅・横浜駅乗り入れ推進協議会の門井聡副会長は、「東京駅乗り入れで止まらず、東海道線直通の横浜駅乗り入れを是非実現したい。茨城の文化や観光を広く首都圏に広めたい」と熱く語りました。
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