日製日立総合病院で市民健康講座開催
参考写真 3月25日、日立総合病院で「市民健康講演会」が開催されました。
 日立総合病院の産科が再開して2年を迎えました。再開後の出産数は、今年度276例(一部予定)に上りました。東日本大震災の被害を受けて、病室などが完全には復旧していない中、閉鎖前の出産件数には遠く及びませんが、今年10月の新生児特定集中治療室(NICU)の整備と共に、今後の改善が期待されています。
 また、日製病院では、昨年秋、日立市の財政支援により北関東で初めて、ロボット支援手術システム「ダヴィンチ」を導入しました。「先進医療のおはなし。進化するロボット支援手術の現状」と題して、井坂惠一先生(東京医科大学産科婦人科学主任教授)が講演を行いました。
参考写真 井坂先生には、昨年1月、東京医大付属病院で、実際にダヴィンチを使った子宮の全摘手術を視察させていただきました。ダヴィンチは導入経費が約3億円と高額ですが、患者への負担が少ない、難しい手術が可能である、術者(医師)に高い技術を必要としない(もちろん技術は高い方がいいわけですが、より簡単に手術ができます)などのメリットがあります。
 井坂先生に続いて、日製病院の副院長で泌尿器科でダヴィンチを活用した前立腺の全摘手術を行っている堤雅一先生が講演を行いました。
 日立市では、昨年3月議会でダヴィンチ導入の予算が認められ、9月に搬入・セットされました。11月に第一例の手術が行われました。
 4月からダヴィンチを使った前立腺の全摘手術にも保険が適用されるようになり、手術費と入院費で50万円程度の治療費で済むようになります。なお、通常の開腹手術は30万円程度です。高額療養費の適用にもなり、患者さんの費用負担が非常に軽くなります。