
日立総合病院は、茨城県北部の中核病院として重要な役割を担っています。今回の新棟建設は、外来診療機能の強化を図るとともに、本館棟を建て替え、受付機能の集約と、病床や緩和ケア病棟の新設による入院治療機能の充実を図ることとしたものです。
日立総合病院は、東日本大震災により旧本館棟などの建屋に大きな影響を受けましたが、入院治療や外来診療などの病院機能を維持しながら復旧を進めています。現在旧館の解体作業が急ピッチで進められています。今後、診療棟は2012年7月の着工、2013年5月の竣工を予定し建築が進められます。本館棟は2013年度中に着工、2015年度中の竣工をめざします。

診療棟(鉄筋コンクリート地上4階建て)には、外来診察室(小児科、整形外科、形成外科、耳鼻咽喉科、脳神経外科、神経内科、外科、皮膚科の8診療科)、外来化学療法センター、医局、薬務局の機能が整備されます。これにより、外来診療機能の集約と充実による患者の利便性向上を図るとともに、外来化学療法センターを整備することで、がん診療体制の強化を図られます。
一方、本館棟(鉄筋コンクリート地下2階、地上10階建て、免震構造)には、病院玄関、受付窓口、手術室、病棟、厨房、各検査室、ヘリポートが整備されます。病院玄関と受付機能を集約することで、来院時の利便性が飛躍的に向上することが期待されます。
さらに、救急医療や災害医療機能をより強化するため、屋上にヘリポートを整備されます。今年10月に運用開始を予定している救命救急センターとの連携による、迅速な医療提供が提供されます。屋上ヘリポートは、近くに高圧線が通っているため、救命救急センター整備時には断念されましたが、本館棟が10階建てとなるため、高圧線の高さをクリアすることが出来るために設置が可能となりました。
