参考写真 茨城県は子どもの急な病気やけがについて、夜間、電話で相談に応じる「茨城子ども救急電話相談」を2004年からスタートさせました。電話番号は短縮ダイヤル「#8000」。毎日午後6時半から11時半まで(休日は午前9時から午後5時まで)、県メディカルセンターの一室で10年以上のキャリアがある看護師2名が応対しています。
 すぐ受診すべきか翌朝まで様子を見るべきかアドバイスをします。急を要すると判断すれば救急医療機関の紹介もしています。漠然とした不安を抱いた保護者にとって、力強い味方となっています。状況によっては、直接担当の医師に電話を転送することも出来ます。
 2004年8月25日から始まり今年で8年。当初平日夜間だけの対応でしたが、2007年4月相談日を毎日に拡大。2008年4月からは看護師を2名体制に倍増してから、相談件数が1万4千件台に跳ね上がりました。
 昨年度(2011年度)の実績は、総数1万5977件で、1日当たり43.7件の電話相談がありました。相談を受けた子どもの平均年齢は2.7歳で、0〜2歳が全体の63.6%をしめました。主な相談内容は、急病相談が74.5%,一般の病気相談11.5%、薬使用の相談6.5%などとなっています。主な症状は急な発熱が36.5%と一番多く、発疹8.4%、嘔吐・吐気が6.7%などとなっています。
 主な助言内容は、1.悪化すれば受診するよう勧めた相談が8,510件で全体の53.4%。2.翌日昼間に受診するよう勧めた相談は3,097件で19.4%。3.救急コントロールセンターを紹介した相談が1,872件で11.7%でした。4.119番するよう勧めた緊急を要する相談は3件(0.02%)に止まりました。
 茨城県内の小児科医不足は深刻です。2013年度の厚労省の調査では、人口10万人に対する「小児科専門医」は東京都が103.2人と最も多く、茨城県は40.5人と47トド府県中最少となっています。現在の電話相談件数は、すでに看護師2名で対応できる限界に達しており、担当者の加配や深夜時間帯への拡大などが喫緊の課題となっています。
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