
昨年7月、日立製作所は富士重工業の風力発電部門を買収。約40人の技術者が、宇都宮市から日立市にある日製埠頭工場で勤務を始めました。富士重工の社員は、日製に出向という形で働いているようです。
これまでも日製と富士重工は風力発電設備のビジネスで提携関係にありました。富士重工がブレード(羽根)や動力伝達機構の供給、設備の組み立てなどを担当し、日製は得意の発電装置を担当して来ました。また製品の営業・販売面は、日製が一元的に行ってきました。
今後、鹿島港で計画されている50基の洋上風力発電、常磐沖での大規模洋上発電など、構造上の優位さと日製+富士重工の技術力で大量受注につなげていく方針です。

埠頭工場の製造ラインを見せていただき、まず、その風力発電装置の大きさに驚かされました。あたかも新幹線の先頭車両を彷彿させるナセル部分とブレードヘッド部分の組み立てが行われています。ナセル部分の総重量は40tにも達します。厳しい環境が続く日立市内の製造業にあって、この風力発電の製造工場は確かに希望の星であると感じました。
(写真上:日製埠頭工場を視察した県議会公明党議員団、日製の風力発電装置が稼働する神栖市の洋上発電)