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 1月30日、井手よしひろ県議ら茨城県議会公明党のメンバーは、日立市の茨城港日立港区第5埠頭に建設中の東京ガス「日立LNG基地」を現地調査。東京ガス日立LNG基地建設所・宮崎信一所長より説明を伺いました。
 東京ガスは、日立港第5埠頭に「日立LNG基地」を建設するとともに、県内各地の天然ガス需要に応え、関東一円のガス供給網を複線化するために、日立基地と栃木県真岡市にある既存のパイプラインを接続する工事を平成27年度までに完成させる計画を進めています。
 日立LNG基地は、東京ガスとして4ヵ所目のLNG陸揚げ・貯蔵・製造基地で、容量23万キロリットルの地上式のLNGタンク1基と、地上式5万キロリットルのLPGタンク1基、LNGガス製造施設(気化設備)3基、ローリー出荷施設などから構成されます。
 LNGおよびLPGタンクは、川崎重工と清水建設が共同で建設に当たっています。LNGタンクの主な仕様は、形式がPC(プレストレストコンクリート)防液堤外槽一体型地上式LNGタンク、容量が23万キロリットル、内槽設計温度がマイナス162度、内槽内径が約86メートル、貯槽高さが約59メートルとなっています。タンクの基礎部分には、約60メートルの杭が550本以上打ち込まれています。この形式の地上型LNGタンクとしては世界最大級です。
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 現在、基地用地の地盤改良とLNGタンクの基礎部分の工事が行われています。杭打ち機が林立し、直径90メートル余りの鉄筋が幾何学的に並んだ姿は、壮観の二文字です。
 また、日立港内には、水深14メートルと水深7メートルのドルフィンバース各1基を整備中です。外港地区では水深12メートル、幅員200メートルに設定した中央航路を水深14メートル、幅員350メートルに増深・拡張します。水深14メートルの航路や泊地を設けて大型LNG船の入出港に対応する。外郭には、延長70メートルの防波堤(除波)も建設する計画です。現在は大型浚渫船2隻で、中央航路の増深、拡幅工事を行っています。
 これに加え、日立市と栃木県真岡市を結ぶ高圧パイプライン「茨城〜栃木幹線」の工事を進んでいます。総延長80キロメートル強、栃木県区間は既に茂木町などで昨年1月から着工しています。茨城県区間は、城里町の県道水戸茂木線から入って常磐道の側道部分を多く活用し、日立港までできるだけ最短のルートで結ぶ計画です。日立港地区はシールド工法を採用して工事を進めています。
 日立LNG基地の総事業費には1200億円。基地建設に約800億円、パイプライン建設に約400億円を投じる計画です。