参考写真 2月15日、北茨城市関本町小川地区に隣接する福島県鮫川村青生野地区に、1キロ当たり8000ベクレル以上の放射性物質を含む指定廃棄物の焼却実験施設が建設されている問題で、鮫川村の大楽勝弘村長と北茨城市の豊田稔市長との会談が行われました。
 事業の経緯などを説明した大楽村長は、村民や関本町小川地区住民の理解を得るまでは、焼却炉を稼働させないよう事業主体の環境省に要請したことを明らかにしました。
 地元紙やNHKの報道によると、大楽村長は、建設中の焼却施設が北茨城市民に不安を与えていることを陳謝した上で、指定廃棄物の焼却実験事業への理解を求めました。
 また、鮫川村や北茨城市、いわき市など隣接する地域の住民の間に、事業に反対する声が高まつていることを踏まえ、「地域住民の理解を得られるまで事業を進めない」ことを豊田市長に言明しました。さらに、そのことにを環境省に電話で直接伝えたことを豊田市長に伝えました。
 これに対して、豊田市長は、同市関本町小川地区の住民への事業の説明会開催を鮫川村に求めまました。
 会談の後報道各社の質問に対して、大楽村長は「村民の不安感を払拭してから、再度北茨城市にお願いに伺う」と述べ、豊田市長は「迷惑施設の設置に際しては、首長が周辺地域にも丁寧に理解を求めなければならない」と話しました。
福島県境焼却施設で村長説明へ
NHK水戸放送局(2013/2/16)
北茨城市と接する福島県鮫川村で、放射性物質を含む稲わらや牧草などを処理する焼却炉が来月に稼働するのを前に、北茨城市や周辺の住民から安全性などに不安の声が上がっていて、環境省は今後の対応を検討することにしています。福島県鮫川村では放射性物質を含む牧草や稲わらなどの処理が問題になっていて、環境省が北茨城市と接する青生野地区に仮設の焼却炉を建設し、来年9月までにおよそ600tを処理することにしています。
 環境省では鮫川村や地権者の同意を得て建設を進めたということですが、焼却炉の場所は北茨城市の境界から1kmほどしか離れておらず、来月の稼働予定を前に今月9日に北茨城市で開かれた説明会では、北茨城市民に加えて地元の人からも焼却炉の安全性や事前に十分な説明がなかったことへの質問が出されたということです。
 15日は、鮫川村の大樂勝弘村長が北茨城市役所を訪れ、「周辺の住民の理解が得られるまで、焼却炉の稼働はできない」とする考えを豊田稔市長に伝えたということです。
 また、大樂村長は環境省に対して村民などの理解なしには焼却炉を稼働しないよう連絡したということです。
 こうした意見を受けて環境省の担当課は今後の対応について検討したいとしています。


より大きな地図で 鮫川村指定廃棄物焼却実証プラント を表示