いわゆるアベノミクスの三本の矢、日本経済の再生ポイントは“成長戦略”に他なりません。その中でも、「女性の力の活用」は大きなウェイトがあります。4月19日安倍首相は、成長戦略第一弾の発表の中で「女性が輝く日本」を強調した理由もここにあります。
以下、安部首相のスピーチを要約します。
  • 社会のあらゆる分野で2020年までに指導的地位に女性が占める割合を30%以上とする大きな目標があります。経済三団体に「全上場企業において、積極的に役員・管理職に女性を登用していただきたい。まずは、役員に、一人は女性を登用していただきたい」と要請しました。
  • 30代から40代にかけての女性の就業率がガクンと下がる、いわゆる「M字カーブ」の問題については、少しずつ改善の傾向にありますが、ヨーロッパの国々などと比べると、日本はまだまだ目立っています。いまだに、多くの女性が、育児をとるか仕事をとるかという二者択一を迫られている現実があります。
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  • 「待機児童」は、全国で2万5千人ほどいます。深刻です。私は、待機児童の早期解消に向けて、「横浜方式」を全国に横展開していきたいと考えています。
  • 国の支援対象ではなかった「認可外保育施設」「20人未満の小規模保育や、幼稚園での長時間預かり保育」も、支援の対象にします。
  • 賃貸ビルなどを活用して、多様な主体による保育所設置。新規参入を促すとともに、事業所内保育の要件を緩和します。
  • 保育士の処遇改善に取り込むことで、保育士を確保します。
  • 平成25、26年度の2年間で、20万人分の保育の受け皿を整備します。さらに、保育ニーズのピークを迎える平成29年度までに、40万人分の保育の受け皿を確保して、「待機児童ゼロ」を目指します。
  • 経済三団体に、自主的に「3年育休」を積極的に認てもらうよう要請しました。子育て世帯の活躍の可能性を広げようとする企業には、新たな助成金を創設します。
  • 子育ての経験を生かし、この機に自分の会社を立ち上げようという方には、起業・創業時に要する資金援助も用意します。
 実は“アベノミクス”ということばよりも、先に“ウーマノミクス”と言う造語があったことをご存知ですか?これは、“ウーマン(女性)”と“エコノミクス(経済)”を合わせた造語です。女性の活躍によって経済を活性化することです。ゴールドマンサックス証券のキャシー・松井氏が提唱したといわれています。埼玉県にはウーマノミクス課(埼玉県産業経済部ウーマノミクス課)という部署もあるくらいです。
 昨年10月の発表された「女性は日本を救えるか?チャド・スタインバーグ・中根誠人(IMF Working Report)」では、「日本が女性による労働参加をG7(日本とイタリアを除く)のレベルに引き上げられれば、一人当たりのGDPは、ベースシナリオに比べ恒久的に約4%増となると推計される。さらに、労働参加率を例えば北欧レベルにまだ引き上げられれば、一人当たりのGDPをさらに4%引き上げることが可能となる」と、具体的な試算を交えて指摘しています。
 “日本経済の復活のために、女性の力を十分に活かそう!”これは公明党に脈々と流れる考え方です。岡本三成青年局次長のfacebookの投稿が、端的に分かりやすく“ウーマノミクス”の必要性を語っていますので、以下ご紹介します。
“アベノミクス”から“ウーマノミクス”へ!
岡本三成氏(衆議院議員・公明党青年局次長)のfacebookより引用
岡本三成衆議院議員 日本が他の先進国並みに、「女性が働き易い環境」を整える事が出来れば、日本の景気は回復します!“アベノミクス”から、“ウーマノミクス”へ!それが大切です!
 これは、「恵まれた労働環境の男性が、社会において不遇な女性を助ける」という上から目線とは全く別物です。いわば、「日本の経済成長の為に、女性の力をお貸し頂く!」と言う視点です。
 私は会社員時代に人事権を持っていた時、常にチームの半数を女性にしていました。なぜなら、男女ともに、異なるバック・グラウンドや価値観を持つ人達が、団結して取り組むからこそ、新しい価値や力が生まれると信じていたからです。当時の私のチームは実際に、長年に渡って業界随一の実績を残し続けていました。男社会の金融界において、チームの半数が女性と言う常識はずれのチームが、業界第一位です。これぞ、論より証拠!
 仮に私が社長だったら、社員の半数は、女性を採用します。とりわけ、お母さんを優遇します。出産・子育てを経験して、時間がない中、全てを効率的にやり切る能力が、仕事の場で必ず生かされるからです。製造業でも、サービス業でも、農業でも、業界は関係ありません。女性が活躍できる環境を作る事ができれば、より大きな価値を創造できます。そして収益も上がります。多くの女性を採用して、男女の差別無く給与を払い、昇進を実現する。そうすれば、企業は儲かり、社員の給料も上がり、日本の経済も成長します!
 その為に、公明党は、女性の社会進出や、仕事と子育ての両立を支援する企業に対する税制優遇や助成金を充実させます。待機児童を早期に解消し、幼児教育の無償化を推進します。仮に、逆差別だと言われても、そうみえるくらいが丁度良いと思います。
 経済再建の為のど真ん中の政策、それが女性に光を当てる事です!女性の皆様、日本の為に力を貸して下さい!