130630komei_chiisanakoe 6月27日、東海、西日本、九州のJR3社は、新幹線で急病人が発生した場合に備え、7月中旬から東海道、山陽、九州の各新幹線の全てに、乗り合わせた医師が使える医療用具を順次搭載すると発表しました。用具は(1)聴診器、(2)手動血圧計、(3)脈拍数と動脈血中酸素飽和度を自動測定する「パルスオキシメーター」、(4)ペンライトーの4種類。
 JR3社によると、新幹線での急病人発生件数は、2012年度で合計439件。各社では現在、急病人に対しては、最寄り駅で臨時停車し、救急車で病院に搬送するなどの対応を取っています。 
 その上で、今後、診断に最低限必要となる医療用具を搭載することによって、車内で応急処置に協力する医師が、急病人の状況を把握しやすくなり、より適切な対処方法を判断できるようになることが期待されています。
 これまで、新幹線には医療用具が搭載されておらず、医療関係者などから改善を求める声が上がっていました。
 このため、今月12日の参院災害対策特別委員会で、医師でもある公明党の渡辺孝男氏は「私も新幹線で2度ほど救急措置に呼ばれたことがある」と述べ、国土交通省に対して、医療用具の搭載に関する検討をJRと共に進めるよう訴えました。
 また、JR3社ではAED(自動体外式除細動器)を新幹線の各駅と新幹線のすべての編成に搭載しています。
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