
朝日新聞の看板コラム「天声人語」にまで、「茨城空港イバラ道」と取り上げられました。曰わく、
茨城空港イバラ道
天声人語:朝日新聞(2010/3/11)
▼空に目をやれば採算そっちのけの「我田引港」が続く。乱立のトリを飾って、国内98番目の茨城空港がきょう開港する▼定期便はまずソウル、次いで神戸に1日1往復ずつ。成田や羽田が近すぎ、客足を案じる大手の航空会社は飛びたがらない。首都圏三つ目と言えば聞こえはいいが、バス停に電車をとめた印象はぬぐいがたい▼茨城も、年81万人の当初予測に対し20万人そこそことされている。空港近くに住み、韓国や神戸にちょいちょい行く人にとっては、戸口からバスが出るような便利さに違いない。そのバスはしかし、ほとんどの納税者を素通りし、イバラの道を行くことになる。

このイバラ道を歩み始めた茨城空港に、今年中にミャンマー便が就航することになりました。プラグラム・チャーター便とはいえ、首都圏では成長著しいミャンマーへの初の定期便就航です。空港ターミナルへの来場者は、347万人に達しました。1日平均で3000人以上の人が詰めかけていることになります。この夏には、航空自衛隊ブルーインパルスの訓練が隣接する百里基地で行われ、平日にもかかわらず、1300台の駐車場が一杯になるほどの盛況でした。
旅客実績も今年累計100万人を突破し、初年度の20万人からは倍以上の伸びを示しています。
空港ビルの収支も、初年度から黒字化し、もう茨城空港を赤字の垂れ流しと評する人は一人もいません。

なぜ、茨城空港が大方のマスコミや評論家の予想に反して、すばらしい実績を上げているのか。それは、いち早くLCC対応の低コスト戦略に舵を切った橋本知事の先見の明ももちろんありますが、地元小美玉市や利用促進協議会の皆さん、県内の各種団体、企業などの「地域力」が、マスコミや評論家の皆さんの期待?を裏切ったのです。
茨城空港でのイベント開催は、この3年半で519件、延べ2353日にも達しています。この質問に先立ち、ブルーインパルスの訓練飛行の模様とガールズ・アンド・パンサーの戦車模型展示イベントを見てきましたが、県外からわざわざガルパンのイベントだけを見に来ている方もいらっしゃいました。
中国や韓国、ミャンマーからの就航実現も、ある意味で地域力の賜です。茨城県の民間ベースの交流の力が、茨城空港への直行便就航の原動力になりました。極論を言うと、国や県の就航努力が直接結実したものではありません。
小美玉市は、空港の隣接地に物産品やお土産品を販売する「空の駅・小美玉」を来年春にオープンさせます。
開港祝賀会で地元市長が「茨城空港は、茨城県および北関東の空の玄関口として、また首都圏の新しい空の玄関としてその利用が期待される空港であります。この開港により、多くの「人・もの・情報」の交流が生まれ、これが少なからず地域の活性化につながるものと確信しております。今後、小美玉市としましては、茨城空港を地域振興の拠点・情報発信の拠点と位置づけ、周辺市町とも連携を図りながら、魅力ある地域づくりにまい進していく所存です」と挨拶しました。
この茨城空港のコンセプトの背景にあるのが「地域力」です。
しかし、課題はやはり山積みです。「茨城空港はイバラ道」であることに変わりはありません。
80万人という当初の利用計画に比べれば、まだまだ半分です。就航便をもっともっと増やす必要があります。開港前の議論では、県内外の修学旅行の児童・生徒の利用が期待できるとの答弁がありましたが、実績はほとんどありません。東京への足の確保も問題です。来年度には格安バス運行の財源である緊急雇用補助金も終了されます。
2020年の東京オリンピックが茨城空港の正念場だと思っています。名実共に、首都圏の第3空港として茨城空港ここにありとの改革を続けていかねばなりません。
茨城空港でのイベント開催は、この3年半で519件、延べ2353日にも達しています。この質問に先立ち、ブルーインパルスの訓練飛行の模様とガールズ・アンド・パンサーの戦車模型展示イベントを見てきましたが、県外からわざわざガルパンのイベントだけを見に来ている方もいらっしゃいました。
中国や韓国、ミャンマーからの就航実現も、ある意味で地域力の賜です。茨城県の民間ベースの交流の力が、茨城空港への直行便就航の原動力になりました。極論を言うと、国や県の就航努力が直接結実したものではありません。
小美玉市は、空港の隣接地に物産品やお土産品を販売する「空の駅・小美玉」を来年春にオープンさせます。
開港祝賀会で地元市長が「茨城空港は、茨城県および北関東の空の玄関口として、また首都圏の新しい空の玄関としてその利用が期待される空港であります。この開港により、多くの「人・もの・情報」の交流が生まれ、これが少なからず地域の活性化につながるものと確信しております。今後、小美玉市としましては、茨城空港を地域振興の拠点・情報発信の拠点と位置づけ、周辺市町とも連携を図りながら、魅力ある地域づくりにまい進していく所存です」と挨拶しました。
この茨城空港のコンセプトの背景にあるのが「地域力」です。
しかし、課題はやはり山積みです。「茨城空港はイバラ道」であることに変わりはありません。
80万人という当初の利用計画に比べれば、まだまだ半分です。就航便をもっともっと増やす必要があります。開港前の議論では、県内外の修学旅行の児童・生徒の利用が期待できるとの答弁がありましたが、実績はほとんどありません。東京への足の確保も問題です。来年度には格安バス運行の財源である緊急雇用補助金も終了されます。
2020年の東京オリンピックが茨城空港の正念場だと思っています。名実共に、首都圏の第3空港として茨城空港ここにありとの改革を続けていかねばなりません。