茨城県のブランド力向上策について、10月県議会の代表質問の取り上げる予定です。
民間調査会社「ブランド総合研究所」が調査した魅力度ランキングによると、47都道府県のうち茨城県は2009年から3年間、連続ワースト1位。12年は群馬県に次ぐワースト2位でした。
こうした状況を何とか脱しようと、茨城県も懸命のブランド向上策を展開しています。7月には、県がよしもとクリエイティブ・エージェンシーと連携した観光キャンペーンをスタートさせました。「なめんなよ●いばらき県」をスローガンに、石岡市出身のタレント渡辺直美さん、ピース・綾部祐二さんを宣伝隊長に、県出身の芸人たちがテレビで茨城の良さをPRし、ツイッターなどを駆使してイメージアップを図ることになっています。
昨年10月にスタートしたいばらキラTVも、茨城のイメージアップのキラーコンテンツとして期待されています。
新たにリニューアルした「茨城マルシェ」は、前身の「黄門マルシェ」と比べレストラン部門や土産物の品数を充実させた結果、1日の売り上げが1.8倍に増えています。
一方、他県の状況を見てみると、地域の魅力をPRする自治体の戦略はこの数年、大きく変わってきています。
その先駆けは島根県です。2008年に「島根は鳥取の左側です」というキャッチフレーズで話題を呼びました。その後も、「元祖・過疎県」「Uターンしてくるのは・神様ばかり」などと知名度の低さを逆手に取ったフレーズを次々と打ち出しています。
広島県の自虐的な広報戦略も注目を得ました。2012年3月に「おしい!広島県」キャンペーンを開始。「店舗数日本一なのに『広島風』と呼ばれる」お好み焼きや、全国一の生産量なのに知られていないレモンの“惜しい度”を強調しました。動画には広島出身のタレント有吉弘行さんらが出演し評判になりました。県の試算では、事業費の10倍にあたる約18億円の広告効果があり、2012年の観光客数も5893万人と過去最多を更新しました。
香川県は、名物・讃岐うどんで一点突破を狙いました。2011年10月に「うどん県」を宣言。CMに俳優の要潤さんを起用し、日本郵便にうどん県と書けば香川県に郵便が届くよう要請するなど、積極的な話題づくりを展開しました。日経リサーチの地域ブランド力調査で香川県は10年の24位から今年は14位に急上昇しました。
また、ゆるキャラを使った熊本の広報戦略が突出した成功を収めています。熊本県のゆるキャラ「くまモン」は、熊本県の魅力度を三つ19位に押し上げました。そのキャラクターグッズの売上は25億円に達し、認知度が上がったため熊本県への宿泊数は、61.8%増加したといわれています。その全体の経済効果は、1000億円に達していると言われています。
民間調査会社「ブランド総合研究所」が調査した魅力度ランキングによると、47都道府県のうち茨城県は2009年から3年間、連続ワースト1位。12年は群馬県に次ぐワースト2位でした。
こうした状況を何とか脱しようと、茨城県も懸命のブランド向上策を展開しています。7月には、県がよしもとクリエイティブ・エージェンシーと連携した観光キャンペーンをスタートさせました。「なめんなよ●いばらき県」をスローガンに、石岡市出身のタレント渡辺直美さん、ピース・綾部祐二さんを宣伝隊長に、県出身の芸人たちがテレビで茨城の良さをPRし、ツイッターなどを駆使してイメージアップを図ることになっています。
昨年10月にスタートしたいばらキラTVも、茨城のイメージアップのキラーコンテンツとして期待されています。
新たにリニューアルした「茨城マルシェ」は、前身の「黄門マルシェ」と比べレストラン部門や土産物の品数を充実させた結果、1日の売り上げが1.8倍に増えています。
一方、他県の状況を見てみると、地域の魅力をPRする自治体の戦略はこの数年、大きく変わってきています。
その先駆けは島根県です。2008年に「島根は鳥取の左側です」というキャッチフレーズで話題を呼びました。その後も、「元祖・過疎県」「Uターンしてくるのは・神様ばかり」などと知名度の低さを逆手に取ったフレーズを次々と打ち出しています。
広島県の自虐的な広報戦略も注目を得ました。2012年3月に「おしい!広島県」キャンペーンを開始。「店舗数日本一なのに『広島風』と呼ばれる」お好み焼きや、全国一の生産量なのに知られていないレモンの“惜しい度”を強調しました。動画には広島出身のタレント有吉弘行さんらが出演し評判になりました。県の試算では、事業費の10倍にあたる約18億円の広告効果があり、2012年の観光客数も5893万人と過去最多を更新しました。
香川県は、名物・讃岐うどんで一点突破を狙いました。2011年10月に「うどん県」を宣言。CMに俳優の要潤さんを起用し、日本郵便にうどん県と書けば香川県に郵便が届くよう要請するなど、積極的な話題づくりを展開しました。日経リサーチの地域ブランド力調査で香川県は10年の24位から今年は14位に急上昇しました。
また、ゆるキャラを使った熊本の広報戦略が突出した成功を収めています。熊本県のゆるキャラ「くまモン」は、熊本県の魅力度を三つ19位に押し上げました。そのキャラクターグッズの売上は25億円に達し、認知度が上がったため熊本県への宿泊数は、61.8%増加したといわれています。その全体の経済効果は、1000億円に達していると言われています。
積極的に成果を上げる他県の広報戦略と比べて、まだまだ見劣りがする茨城県のブランド向上策ですが、私は2つの方向性があると思っています。
その一つは、いばらきをできるだけ多くの人に知ってもらうということです。茨城県の魅力度低迷について、ブランド総合研究所は「茨城の認知度は全国21位。中より下に位置し、それに伴い魅力度は低くなる。知らないものは評価はできない」と解説しています。茨城県には、水戸黄門、つくば、納豆などの全国的に有名なものもありますが、それが茨城県のイメージに結びついていません。お茶のCMで踊っているハッスル黄門を見た東京の友人は、可愛いキャラクターだと評価してくれましたが、茨城のキャラクターであることを知りませんでした。
茨城の存在をしっかりとアピールする広報戦略が必要です。
もうひとつの課題は、「茨城の場合、県民の愛着度や自慢度が低い」という課題です。先のブランド総合研究所の指摘では、2012年調査で、茨城県を「とても誇れる」と答えた県出身者はわずか9.2%。これは全国最低の数字でした。
平成24年8月に実施された県政世論調査の結果によると、茨城県に対して“愛着”を「持っている」人は8割(79.1%)を占めていますが、“誇り”を「持っている」ひとは6割に(60.1%)に下がってしまいます。この数字からは、愛着度はともかくとして、自慢度の低さが茨城県の大きなウィークポイントになっています。茨城県のイメージアップ戦略の究極は、「1人1人の県民が誇りを持って、茨城の発信すること」になると思います。
いばキラTVは開局1周年
その上で、茨城県のブランド力を高めるためには、「いばキラTV」の存在は大きいと思います。
昨年10月に開局した「いばキラTV」のアクセス数は一時低迷しましたが、本年度、制作会社と番組を一新した結果、1日5000件まで回復しました。しかし、私の個人的なホームページでも1日500件程度のアクセスはあるわけですから、県の看板コンテンツが1日5000アクセスでは恥ずかしい限りです。大洗を舞台としたアニメ「ガールズ&パンツァー」などのスマッシュヒットはありましたが、抜本的なてこ入れが必要です。
「いばキラTV」の活性化について3点提案させていただきます。
1点目は、制作会社を茨城県内の業者にすべきです。県外の目線で、いばらきをアピールすることは重要ですし、人材を茨城に育て、定着させるために県外の業者に委託するのも一つの視点ですが、いばキラTVのコンテンツでは茨城の良いところを発掘できていないような気がします。
2点目には、知事や市町村長、茨城出身の著名人など、茨城の魅了を語れる人をもっと登場させるべきです。極論ですが、知事が毎朝、県民に対して直接メッセージを発したならば、最低でもアクセス数は数万県にはなるのではないでしょうか。
3点目は、もっと手軽にいばキラTVにアクセスできる仕組みを作るべきです。いちいちインターネットにアクセスしなくても、スマホのアプリでダイレクトに視聴できる仕組みと作ってはどうでしょうか。このいばらきアプリは、防災情報のポータルサイト機能を持たせれば、利便性とともに、県民の命と暮らしを守るツールとしても活かすことが出来ます。
いばキラTVの事業は国の緊急雇用の基金を活用した事業です。緊急雇用の予算が終了する来年度以降、その財源の確保も含めて、そのコンテンツの一層の充実を図る必要があります。
その一つは、いばらきをできるだけ多くの人に知ってもらうということです。茨城県の魅力度低迷について、ブランド総合研究所は「茨城の認知度は全国21位。中より下に位置し、それに伴い魅力度は低くなる。知らないものは評価はできない」と解説しています。茨城県には、水戸黄門、つくば、納豆などの全国的に有名なものもありますが、それが茨城県のイメージに結びついていません。お茶のCMで踊っているハッスル黄門を見た東京の友人は、可愛いキャラクターだと評価してくれましたが、茨城のキャラクターであることを知りませんでした。
茨城の存在をしっかりとアピールする広報戦略が必要です。
もうひとつの課題は、「茨城の場合、県民の愛着度や自慢度が低い」という課題です。先のブランド総合研究所の指摘では、2012年調査で、茨城県を「とても誇れる」と答えた県出身者はわずか9.2%。これは全国最低の数字でした。
平成24年8月に実施された県政世論調査の結果によると、茨城県に対して“愛着”を「持っている」人は8割(79.1%)を占めていますが、“誇り”を「持っている」ひとは6割に(60.1%)に下がってしまいます。この数字からは、愛着度はともかくとして、自慢度の低さが茨城県の大きなウィークポイントになっています。茨城県のイメージアップ戦略の究極は、「1人1人の県民が誇りを持って、茨城の発信すること」になると思います。
いばキラTVは開局1周年
その上で、茨城県のブランド力を高めるためには、「いばキラTV」の存在は大きいと思います。
昨年10月に開局した「いばキラTV」のアクセス数は一時低迷しましたが、本年度、制作会社と番組を一新した結果、1日5000件まで回復しました。しかし、私の個人的なホームページでも1日500件程度のアクセスはあるわけですから、県の看板コンテンツが1日5000アクセスでは恥ずかしい限りです。大洗を舞台としたアニメ「ガールズ&パンツァー」などのスマッシュヒットはありましたが、抜本的なてこ入れが必要です。
「いばキラTV」の活性化について3点提案させていただきます。
1点目は、制作会社を茨城県内の業者にすべきです。県外の目線で、いばらきをアピールすることは重要ですし、人材を茨城に育て、定着させるために県外の業者に委託するのも一つの視点ですが、いばキラTVのコンテンツでは茨城の良いところを発掘できていないような気がします。
2点目には、知事や市町村長、茨城出身の著名人など、茨城の魅了を語れる人をもっと登場させるべきです。極論ですが、知事が毎朝、県民に対して直接メッセージを発したならば、最低でもアクセス数は数万県にはなるのではないでしょうか。
3点目は、もっと手軽にいばキラTVにアクセスできる仕組みを作るべきです。いちいちインターネットにアクセスしなくても、スマホのアプリでダイレクトに視聴できる仕組みと作ってはどうでしょうか。このいばらきアプリは、防災情報のポータルサイト機能を持たせれば、利便性とともに、県民の命と暮らしを守るツールとしても活かすことが出来ます。
いばキラTVの事業は国の緊急雇用の基金を活用した事業です。緊急雇用の予算が終了する来年度以降、その財源の確保も含めて、そのコンテンツの一層の充実を図る必要があります。