コミュニティスペース・さくらカフェひたち 10月31日、井手よしひろ県議ら県議会防災環境商工委員会は、日立市平和町の「コミュニティスペース・さくらカフェひたち」を現地調査しました。
 さくらカフェは、日立化成の子会社、日立化成テクノサービスが地域の課題をビジネスの手法で解決しようとする「ソーシャルビジネス」の実証事件の場として開業したカフェです。日立化成グループ従業員の再雇用の場にもなり、再雇用の60代男性2人を含む計8人で運営されています。
 日立化成グループはこれまで事業の海外展開の促進、事業所の効率化を進めてきました。定年の65歳への延長の影響もあり、国内で働く場所が不足する事態が起きています。また、社宅の廃止や社員親睦組織活動の停滞により企業内コミュニティも消えつつあり、従業員が帰属するコミュニティが不足する事態も起きています。こうした社内の課題解決を図りながら、1.日立の街ににぎわいを取り戻し、従業員家族含めた地域の子育て世代や高齢者の支援を行なう、2.コミュニティスペース設置とコミュニティサービスの提供により、従業員が社会に貢献しながら働く場所を増やす、3.日立化成グループのブランド価値の向上を図るとともに、従業員の家族を含めた福祉の増進を支援し、優秀な人材の社外流出防止を図るなどの目的で、さくらカフェ事業がスタートしました。
さくらカフェひたちの小箱ショップ 日立化成テクノサービス社は、カフェのニーズを探ろうと、昨年夏に市内1万6千世帯を対象にアンケート調査を実施。「子どもとくつろげるスペースが欲しい」との声を受け、絵本やおもちゃを置いたキッズスペースを店内に設置しました。また、市民手作りの小物を販売するレンタルボックス「小箱ショップ」も併設しました。
 カフェで提供する食事メニューは、地場産野菜をふんだんに使った日替わりランチを採用。腕に自信のある主婦や、料理教室講師などが日替わりで調理を担当する「ワンデイシェフ」という特徴的な仕組みを導入しています。
 6月の開店以来、食事の売上げは順調に推移しており、コミュニティスペースとして様々なイベントにも利用されるようになってきました。
 今後は、カフェに関連して子どもの一時預かりサービスや、多賀地区へなどの多店舗化、高齢者宅の草むしり、見回りといった出張サービスも展開する計画です。
 カフェの営業時間は午前10時〜午後7時。火曜定休。予約や問い合わせは「さくらカフェひたち」0294(33)5171まで。
参考:さくらカフェひたちのHP