がん無料クーポン、利用率高める工夫が必要
131123image 厚労省が乳がんと子宮頸がんの無料クーポン券を廃止する方針を転換しました。公明党の粘り強い働きかけが功を奏しました。
 当初、厚労省は乳がん・子宮頸がん検診の無料クーポン事業が開始から5年を経過し、受診対象者への配布が一巡したことを理由に対象年齢を絞り込み、来年度の対策予算を縮小する構えでした。
 無料クーポンは公明党が主導し、2009年度から始まった事業です。がんによる女性の死亡率を減少させるのが目的です。乳がん検診(40〜60歳)と子宮頸がん検診(20〜40歳)で、それぞれ5歳刻みの年齢に達した女性を対象に実施してきました。
 その結果、乳がん検診の受診率は、24.7%(2007年度)から30.6%(2010年度)に、子宮頸がん検診が24.5%(07年度)から28.7%(10年度)にそれぞれ上昇しました。
 ところが、厚労省は対象年齢を限定(乳がんは40歳、子宮頸がん20歳のみ)するクーポン事業の縮小や小規模の受診勧奨の検討に入っていました。予算規模は、今年度73億円の検診費用を来年度47億円に大幅減額する予定でした。これでは、上昇している受診率が止まったり、低下しないか心配でした。
 事業の縮小を危惧する公明党は対策の充実を強く要請し、厚労省は対策を拡充させる方針に転換しました。
未受診者への個別勧奨は効果的
 厚生労働省は、この5年間で無料クーポンが配布された人のうち、検診を受けなかった女性(職場で検診を受けられる人などを除く)に対し、来年度から2年間掛け、無料で受診できる方針を決めました。
 新たに「コール・リコール」(個別受診勧奨)を導入し、2016年度末までに受診率50%達成をめざします。厚労省が11月20日の公明党の会合で示しました。今年度補正予算に新事業費を盛り込む意向です。
 新たな取り組みでは、乳がんと子宮頸がん検診の無料クーポンをそれぞれ40歳、20歳の女性に配布。その上で、2014年度は、2009〜12年度に無料クーポンを受け取った人(翌2015年度は13年度に受け取った人)のうち、未受診者に対し、再受診できる通知や電話による勧奨、休日・夜間の受診体制の充実などを進めることにしました。
 2016年度には、14、15年度の2年間の成果を踏まえた受診勧奨を推進し、16年度末の50%の目標達成をめざします。
 欧米では「コール・リコール」によって乳がん検診や子宮頸がん検診で受診率の向上に格段の効果があったことが報告されています。無料クーポンの利用率を高める工夫を今後も進める必要があります。