
井手よしひろ県議は第1セミナーに出席し、平川新教授(東北大学災害科学国際研究所長)の基調講演「命を守るために」を視聴しました。
また、「被災地の使命とは〜風化させない為に」とのシンポジュームに参加しました。シンポジュームのコーディネーターは、公明新聞東日本大震災取材班キャップ・峠淳次氏。峠氏は、震災以来3年間、自宅を離れ東北3県でホテル住まい。復旧から復興への最前線で取材を続けてきました。パネリストには、三陸河北新報の西川善久氏、南三陸ホテルの女将・阿部憲子さん、北淡震災記念公園野島断層保存館副館長・米山正幸氏を迎え、現場の視点から非常に興味深いお話を聞くことができました。
基調講演【命を守るために】 平川新東北大学教授

東北地方には25〜40年を周期に大規模な地震が発生し、平均57年に1度犠牲者を伴う津波被害が発生していると語りました。その上で、「震災以降、数百年から1000年に1度のような巨大津波に意識が向きがちだ。中小規模でも頻度が高い津波のリスクを再認識する必要がある」と強調しました。
また、大震災の時、どのようなキッカケで避難したかのアンケート結果を紹介。「自分で判断した:27%」「避難の呼びかけで:30%」「声をかけられて:36%」「津波を見て:14%」という結果を見ると、ただ一人で逃げるだけではなく、隣近所に『声をかける』という行為が非常に重要だと訴えました。
さらに、「沿岸地帯に住む人、仕事をする人は救命胴衣を準備しよう。万が一津波に飲み込まれても、浮いてさえいれば助かる可能性が高まる」と強調しました。
シンポジューム【被災地の使命とは〜風化させない為に】
シンポジュームでは、三陸河北新報の西川氏は、震災の3日後から「石巻かほく」を発行し続けた経験を元に、被災地の現状を全国に伝えることの重要性を語りました。また、海外のボランティアによって、被災者の体験が英訳され全世界に発信されていることも報告しました。
その上で、世界一豊かな三陸の海の恵を被災地から発信することで、真の意味での復興につないげていきたいと意欲を語りました。
阪神淡路大震災の原因となった野尻断層の保存にあたっている野島断層保存館の米山氏は、被災した自らの体験を元に、地域コミュニケーションの重要性を語りました。また、保存館の設立まで10年を要した経緯を語り、「時間をかけても震災遺構を残す努力を」と訴えました。
南三陸ホテル観洋の女将・阿部さんは、震災当時の模様を振り返り、「お客様や地域の皆さんを旅館に泊まっていただき、避難生活のお手伝いを行いました。避難所が整備されて後は、こともさんの教育の場が大事だと考えて、大学生のボランティアなどの協力を得て、寺子屋をホテルで開催しています」と地域貢献の活動を報告しました。 また、「語り部バス」といいう津波で被害の大きかった場所などを説明しながら廻るといったツアーも行っています。津波で更地になった場所を見た方に「ここは元々、野原だったのですか?」と質問されたのがキッカケと語りました。
最後に「被災地でガソリンを入れるだけでも良い、おみやげを買っていただければほんとうにありがたい。どうかひとりでも多くの皆さんに被災地を訪れていただきたい」と強調しました。
さらに、フォーラムの会場には、公明新聞東日本大震災取材班の記者が撮り続けた写真展も同時開催されました。写真震災直後の凄惨な光景。追悼の祈りを捧げる人々。明日を信じ、懸命に生きる子どもたち―。写真の数々は、“あの日”以来の日々を再現しつつ、復興へ立ち上がりゆく東北の人々の逞しさを伝えています。
写真展のテーマは「忘れない。寄り添い続ける。その、ひとりのために」。震災後3年間の公明党の取り組みをまとめたパネルなども展示しています。
今後、この写真展は全国で巡回することが計画されており、是非、日立市でも企画したいと考えています。
東日本大震災の犠牲者は1万5881人、行方不明者2668人。被災地に実際に足を運ぶと、今さらながら、あの日の酷い自然の仕打ちに心が震えます。
「決してあなた方の死を無駄にはしません」「断固として復興を成し遂げます」との決意を新たにしています。
たしかに、被災地では道路や港湾などの復興事業が、遅ればせながら前に進んでいます。しかし、もっと気掛かりなのは、時間とともに進む記憶の風化です。あの日が過去の出来事として遠ざかるにつれ、被災地外に暮らす私たちの意識から被災地への関心が薄れてはいないか。被災者の心の痛みをわが痛みとする「支え合う精神」が、震災3年目を迎えた今こそ求められると実感しています。
今年3月11日、公明党の山口那津男代表は、東日本大震災から3年を迎えたことについて、「厳しい現実に直面している方々の実態を受け止め、直視して寄り添う活動を続けていく。風評被害と風化の“二つの風”に敢然と立ち向かっていく」と強調し、あらためて復興加速への決意を述べました。
その意味で、このフォーラムは非常に意義深いものがあったと思います。

その上で、世界一豊かな三陸の海の恵を被災地から発信することで、真の意味での復興につないげていきたいと意欲を語りました。


最後に「被災地でガソリンを入れるだけでも良い、おみやげを買っていただければほんとうにありがたい。どうかひとりでも多くの皆さんに被災地を訪れていただきたい」と強調しました。

写真展のテーマは「忘れない。寄り添い続ける。その、ひとりのために」。震災後3年間の公明党の取り組みをまとめたパネルなども展示しています。
今後、この写真展は全国で巡回することが計画されており、是非、日立市でも企画したいと考えています。
東日本大震災の犠牲者は1万5881人、行方不明者2668人。被災地に実際に足を運ぶと、今さらながら、あの日の酷い自然の仕打ちに心が震えます。
「決してあなた方の死を無駄にはしません」「断固として復興を成し遂げます」との決意を新たにしています。
たしかに、被災地では道路や港湾などの復興事業が、遅ればせながら前に進んでいます。しかし、もっと気掛かりなのは、時間とともに進む記憶の風化です。あの日が過去の出来事として遠ざかるにつれ、被災地外に暮らす私たちの意識から被災地への関心が薄れてはいないか。被災者の心の痛みをわが痛みとする「支え合う精神」が、震災3年目を迎えた今こそ求められると実感しています。
今年3月11日、公明党の山口那津男代表は、東日本大震災から3年を迎えたことについて、「厳しい現実に直面している方々の実態を受け止め、直視して寄り添う活動を続けていく。風評被害と風化の“二つの風”に敢然と立ち向かっていく」と強調し、あらためて復興加速への決意を述べました。
その意味で、このフォーラムは非常に意義深いものがあったと思います。
二会場、同時進行の会合となりました。
ご参加いただいた皆様は、一部始終を熱心に聴講されていらっしゃいました。
パネリストの皆様からも、フォーラムを通じて、互いの連携が深められる、とのご感想をいただきました。
これからも、心からの人間の復興に、力を尽くして参ります。
ありがとうございました。