
3月29日、東日本大震災の津波による影響で使えなくなっていた「久慈サンピア日立」のスポーツセンターの改修工事が完了し、記念の式典が行われました。吉成明市長をはじめ行政関係者、地元国会議員、県議会議員、市議会議員、スポーツ関係者など多数が出席しました。井手よしひろ県議も来賓として参加しました。

日立市みなと町にある久慈サンピア日立スポーツセンターは、隣接する宿泊施設(久慈サンピア日立)を含めた郊外型施設として厚生年金事業振興団が昭和62年に建設しました。スポーツ施設には、テニスコート(照明付き砂入り人工芝コート6面)や室内アイススケート場、屋外プールが設置されました。
年金改革のあおりを受けて、厚生年金の施設としては廃止が決定。一時存続が危ぶまれましたが、市民の強い要望を受けて、市が土地と建物を取得して、平成22年度から管理運営を行っていました。
しかし、平成23年3月11日の東日本大震災では、全ての施設で甚大な被害を受け、直後から使用を中止されていました。

久慈サンピア日立スポーツセンターの被災状況(2011/3/26)
震災後は、市の震災復興計画の中で再整備が位置付けられました。津波でフロアや冷却設備の冠水と躯体の一部破損などがあった屋内アイススケート場では、スケート場としての復旧を断念し、体育館として再整備を進めることになりました。施設規模はRC造2階建てで、改修後の延べ面積はアリーナ部分が約1800平方メートル、ランニング走路などを含めると約2400平方メートルです。

完成したアリーナは、フットサル1面、バスケットボール2面、バレーボール4面、バトミントン6面のコートが使用できます。また、フィットネスルームも完備され、地域の住民の方の健康増進にも寄与することが期待されています。
屋外プールは、陥没や配管の破損など最も大きな被害が発生しました。震災では、比較的近い位置にあるかねさわ市民プールも被災して廃止されることが決定したことから、日立市南部地区の市営プールとして存続することになりました。

人工芝の破損や隆起があったテニスコートでは、廃止される屋外プールのスライダー設備の跡地を活用して、新たに2面を追加するグレードアップを図られました。事業費には、屋外プールとテニスコートを合わせて4億7074万円が予算化されました。

